特集上映『吉開菜央特集：Dancing Films』が、4月11日から東京・渋谷のユーロスペースで開催される。

1987年生まれの吉開菜央は、米津玄師“Lemon”のPVに出演、振付を担当するなどダンサーとして活動する傍ら映像作品も制作。身体的な感覚や現象を題材にした作品を発表している。

『吉開菜央特集：Dancing Films』では吉開の監督作から中編、短編作品をセレクト。『第72回カンヌ国際映画祭』の併設部門である『第51回監督週間』短編部門に正式招待された『Grand Bouquet』をはじめ、『ほったまるびより』『静坐社』『梨君たまこと牙のゆくえ』『みずのきれいな湖に』『Wheel Music』の6作品を2つのプログラムに分けて上映する。

吉開菜央のコメント

映画をつくりはじめて約10年。映画に出会うまではわたし自身ダンサーで、自分のからだ、身ひとつで踊ることで精一杯でした。
けれども映像を撮影し、じっくり見て聞いて編集することで、自分の身体の内側も外側も、世界は踊りに満ち溢れていることを発見しました。作品をつくるたびに、自分の身体が作り変えられて、あらゆるものと繋がっているのだということを実感します。この感覚は言葉になる前の感情のようなもので、わたしはそれを情動と呼んでいるのですが、ぜひ一度、情動で紡がれる物語を実際に体感していただいて、あらたな眼で、世界を再発見してもらえたらうれしいです。