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『おちょやん』は笑いと感動を届ける朝ドラに 第1週は毎田暖乃の感情豊かな演技が爆発

リアルサウンド

20/11/30(月) 6:00

 連続テレビ小説103作目となる『おちょやん』(NHK総合)が、11月30日よりスタートする。

 芝居の街・大阪道頓堀を舞台に、喜劇女優として活躍し大阪のお母さんと呼ばれるまでになった女性・千代(杉咲花)の波乱万丈の物語。タイトルの「おちょやん」とは、小さい女中さんを表す「おちょぼさん」がなまった大阪言葉で、親しみやすさとかわいらしさ、意地と誇りなどの象徴としてタイトルに付けられた。本記事では、オンエアを前に第1週「うちは、かわいそやない」の見どころを解説していく。

メインキャスト勢揃いの幕開け

 メインキャストがズラリと勢揃いする中、主人公を務める千代(杉咲花)の視聴者に向けた挨拶が第1話の幕開けとなる。並ぶのは、杉咲花が演じる千代に、子供時代の千代を担当する毎田暖乃、さらに千代の運命の相手となる喜劇一座の座長・一平(成田凌)、千代の父・テルヲ(トータス松本)、千代の母親的な存在になっていく芝居茶屋「岡安」の女将・シズ(篠原涼子)の5人……と『おちょやん』の語りであり、黒衣としても登場する桂吉弥だ。

 爽やかかつ威勢の良い千代の口上は、やがて物語の結末を知らせる内容に。そこにテルヲの激しいツッコミが入り、やがて舞台を走り回るドタバタ劇へと発展していく。その間にも、千代と一平のやり取りやシズの凜とした佇まいが映し出され、個性豊かなキャラクターの一面と『おちょやん』という笑い溢れる人情物語を短い時間で見事に説明している。

毎田暖乃のパワフルかつ感情豊かな演技

 物語の始まりは大正5年、大阪・南河内から。9歳の千代を演じるのは、およそ500名のオーディションの中から選ばれ今回が初の大役となる毎田暖乃だ。貧しい家に生まれた千代は、幼い頃に母・サエ(三戸なつめ)を亡くし父・テルヲと弟・ヨシヲ(荒田陽向)の3人で暮らしている。そこにテルヲが連れてくるのが新しい母親・栗子(宮澤エマ)である。その容姿から集落の男性たちを魅了していく栗子だが、本性はテルヲ以上に朝寝坊で、家事もしないというずぼらな女性。次第に千代とも対立していき、気づけば「千代 VS 栗子」といった構図が出来上がっていく。

 目を見張るのは、毎田暖乃のパワフルかつ感情豊かな演技だ。千代は口が達者で、機転が利く人物。それは今後、奉公に出ることになる芝居茶屋でも生かされることとなるが、すでに栗子とのバトルでも遺憾無く発揮されている。座長を務める杉咲花が本格的に登場するのは第3週から。パーソナリティを担当するラジオ『杉咲花のFlower TOKYO』(Tokyo fm)の中で杉咲が「自分はちゃんと出来るんだろうかと不安になってしまうくらい、真っ直ぐに千代を演じている」と毎田の演技を称賛しているほどだ。

トータス松本のこれでもかというダメ親父っぷり

 そんな千代の暮らす竹井家の中で、異彩を放つのが父のテルヲ。一言で言えば、ダメ親父である。仕事も家事も娘に任せっきり。気が弱いくせに、見栄っ張りなところもさらにダメ親父の拍車をかけている。千代が道頓堀へ奉公に出るのも、家族が少なくなれば少しは生活が楽になるのではという考えからである。第1週のラストは奉公に出て行く千代をテルヲが追いかけるシーンとなるが、ある一言で最後までダメ親父っぷりを見せつける、救いようのない父親である。

 ほかにも見どころとしては、富田林市のある南河内郡の少々汚い大阪言葉、さらに要所でリアクションを入れ、時には可愛いイラストで解説をつける語りの黒衣にも注目だ。

 先述したラジオで杉咲はいよいよ放送が迫る『おちょやん』について、「大切な人との別れとか出会い、血の繋がりを超えた愛とか、娯楽との出会いなどを通して千代という人が一歩ずつ確かに進んでいく姿に私自身も演じながら勇気をもらっていますし、きっとみなさんにもそう思ってもらえる作品になっているんじゃないかと思います」とリスナーに呼びかけていた。

 朝ドラとしては異例の8カ月間、日本中を励まし勇気付けてきた『エール』(NHK総合)に代わり、次は『おちょやん』が憂鬱を吹き飛ばすほどの笑いと感動を全国に届けていく。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
NHK総合にて、11月30日(月)より放送開始
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/

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