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松下洸平、『MIU404』は今後を左右する一歩? “普通の良い人”を演じられる貴重な存在に

リアルサウンド

20/7/3(金) 7:30

 いよいよ放送がスタートした『MIU404』(TBS系)で、綾野剛と星野源の魅力が溢れまくっている。そして7月3日放送の第2話のゲストとして登場し、ドラマの熱をガンガン上げていくのが、今最も“ホットな人”松下洸平だ。

【写真】朝ドラ出演時の松下洸平

 松下は、3月まで放送されていた戸田恵梨香主演の朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)で脚光を浴びた。これまでは舞台やミュージカル作品への出演を重ねてきたが、『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~ 』(フジテレビ系)、『サバイバル・ウェディング』(日本テレビ系)、『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)、『素敵な選TAXI』(カンテレ・フジテレビ系)など、ゲスト的な役で各局のドラマにも数多く出演している。

 緊急事態宣言が発令された自粛期間中にも、リモートドラマ『ホーム・ノット・アローン』(NHK総合)に参加するなどして、精力的な活動を続けており、コロナ禍でファンの救いになったという声も見受けられた。話題作『MIU404』への出演にあたり、『スカーレット』で松下を認知したというドラマ評論家の成馬零一氏は、彼の印象を次のように語る。

「これまでも、いろんなドラマのゲストとして登場したときに見たことはあったと思うのですが、本人と意識して見てこなかったので、『スカーレット』の八郎はとても新鮮でした。ドラマの世界観自体が自然体の演技を要求する場所だったように感じたので、初々しさというか、作り込むタイプの演技ではない、自然な人という印象が強いです。良い意味で“普通の人”を演じられる俳優なのかなと思いました」

 また、松下には『MIU404』にレギュラー出演しているメンバーと共通する部分があるのではないかと言う。

「『MIU404』の場合、松下さんと同じようなタイプの人が多いですよね。綾野剛さんは朝ドラの『カーネーション』(NHK総合)でヒロインの相手役を務めたのがブレイクのきっかけでしたし、星野源さんも『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)、岡田健史さんも『中学聖日記』(TBS系)でヒロインの相手役でブレイクしました。今の視聴者が男性俳優に求めるニーズと制作陣による役者の好みがうまくマッチしている座組なのかなと感じます。昔ながらの男くさい熱血漢でもなく、かつての松本潤さんや小栗旬さんのようなキラキラ感が全面に出た線が細いイケメン俳優でもない。ここ数年のTBS火曜ドラマや、NHK朝ドラなど、女性ヒロインを軸にしたドラマから出てきて、人気が出た人たちですよね。今回、松下さんはゲストですが、レギュラーメンバーでもおかしくなかったのかなと思います」

 松下が『MIU404』で演じるのは、ハウスクリーニング会社で働く加々見崇。中学の同級生から紹介され、入社したその会社で遅刻や欠席を一度もしておらず、真面目で仲間思いな優しい性格の男性だという。

「松下さんは『スカーレット』でブレイクしたとも言えますが、これからは民放ドラマへの露出が増えて、より知名度が高まっていくと思います。前述した通り、“普通の良い人”をちゃんと演じられる俳優は、貴重な存在です。松下さんは、普通のサラリーマン役や、『スカーレット』で見せてくれたような父親役を演じたら、すごく活きる人。特に昨今のドラマでこの枠にハマる俳優は、いそうで、なかなかいません。知名度が高まると、役者というよりは、タレント的なキャラクターが全面に出てしまい、そのイメージを反映させた役を与えられることが多くなってしまいます。そうなると、ドラマを観ていても“その人が演じている”ということが先にきてしまう。今の松下さんのように、本人のイメージが少しぼんやりとしているときが、一番いろんな役を演じることができるので、良い意味でイメージを裏切ったりすることもができる。松下さんなら、今のイメージのまま悪役を演じても面白そうですし、どんな役でも今ならいけるんじゃないかなと思います。もしかしたら後々、『MIU404』のこの役が重要だったと言われるようになるかもしれません。朝ドラの後は、露出の仕方や作品選びが重要になってきて、その後どういう一歩で次に進むかで大きく変わるので、今回は重要な役なのかなと思います」

 『MIU404』では、『スカーレット』で演じた“ハチさん”のように「優しい性格の男性」を演じると記されているが、予告編では、「余計なこと話したらこの人刺す!」とナイフを持って脅している松下の様子も収められていた。松下が今度どのように私たちのイメージを覆してくれるのか、その一歩となる本作での姿は見逃せないだろう。

(大和田茉椰)

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