押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?
スコセッシのマーベル映画に対する発言、どう思いますか?
月2回連載
第14回
Q.
マーティン・スコセッシがマーベルコミックの映画MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の作品に対して「映画ではない。テーマパークだ」と発言し物議を醸しています。しかもこれは映画を観ていない上での発言。押井さんも5分しか観ずにその映画を語りますが、スコセッシのこの言葉に共鳴しますか?
── このスコセッシの言葉は日本でも話題になりました。スコセッシの発言をよく読むと「観ようとトライしたが観られなかった」みたいです。
押井 私は3カットくらいは観る。宮さん(宮崎駿)はもっと凄くて、スチル写真だけ見れば分かると豪語してますから(笑)。
── 宮崎さん、マーベル映画とか、観たことなさそうですね。
押井 観たことないどころか、マーベルの存在すら知らないんじゃない? 反米主義の宮さんにとって、キャプテンアメリカなんてありえない(笑)。でも、DCは知っている。スーパーマンとかバットマンとかはね。
スコセッシのこの発言は、アメコミ映画全般じゃなくマーベルに限っているってこと?
── そこ、ポイントですよね。DCは『ダークナイト』(08)もありますし、もしかしたら『ジョーカー』(19)を観た後だったのかもしれない。それに、スコセッシにはDC映画を撮るというウワサもあったから、マーベルに限定して発言したんじゃないですか。
押井 でもさ、そもそも何が映画で何が映画じゃないということ自体、意味がない、というのが私の意見。映画である根拠はどこにあるんだと言いたい。
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