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峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

メンタリズムと石こそ全て

毎週連載

第149回

先週のコラムの後半で、7つのお題を出したわけだけど、あなたが最後にパッと思い浮かべた数字を当てます。

それはズバリ「7」です。

もちろんさ、このコラムは結構な人が読んでくれているから「7」以外の人もいるかもしれない。でも、大多数の人は「7」を選んだはずです。僕の身の回りで同じことをやると、まず100%に近い確率で「7」を選びます。これ結構な自信があるのよ、僕は。

何故「『7』がわかるか」というカラクリを解説するとさ、実は最初から結構緻密なことをして出題していたんですよ、僕は。

まず最初の問いで、「1+1」から始めたでしょう。だんだんその数が増えていくことでさ、脳は「足し算をする」というモードに入っていくわけです。ただ、「32+32」くらいまでは暗算できるけど、それ以上の数……例えば「64+64」とかになるとちょっと頭が混乱するじゃないですか。脳がそういう構えになっているところにさ、いきなり「数字の『12』から『5』の間にある数字を思い浮かべろ」と言われると一瞬パニックになり、脳の中にエアポケットが起きるわけです。

するとさ、人間の脳は咄嗟に「12-5」っていう引き算をやりがちで、そこで「7」という答えを出しがちってことなんですね。またさ、「『12』から『5』」って言ったときに端っこの数字を選ぶ人はほとんどいなくて、あと、どういうわけか偶数も選ばれない。たぶん「間にある数字」っていうことから偶数にならないんだと思うけど、以上のような消去法を合わせて考えてもやっぱり「7」ってことが多いんだよ、これ。

僕はこれ以外にもさ、科学で証明できないようなことを実は多く知ってるんだよ。前に話したことがある「石」もそうだけどね。

今、もしミュージシャンをヤメることがあったら石の考古学を学びたいんだよ、僕は。イギリスのストーンヘンジはもちろん、世界中の石を研究する人になりたい。甲本ヒロトさんは虫が好きすぎて、昆虫学会でも発表できるほどの知識を持っているらしいけど、僕は石。かと言ってパワーストーンとか「幸運を呼ぶ石」とかではないよ。

もっと深い、長い歴史の中で石をめぐって巻き起こった神秘というものを研究したい。その上で人間のメンタリズムも追求していけたら良いなと思ってる。

もはや今の僕は「石と神秘、メンタリズムしかない」と言っても良いよ。こういった科学では証明することができないものによって、人間や自然を司る全てのことを説明していきたいと思ってるんだ、マジで。

「7」を選ばなかった人、いますかね?

構成・文:松田義人(deco)

プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。


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