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Jvcki Waiとのコラボで脚光 DAOKO、あっこゴリラ楽曲など手掛けてきたPARKGOLFの手腕

リアルサウンド

18/7/8(日) 10:00

 PARKGOLFが韓国の新世代フィメールラッパーJvcki Waiとコラボした「xaradise」が6月11日にリリースされ、Spotifyのバイラルトップチャートで4位に付けるなど大健闘を見せた。本国で注目株のJvcki Waiということもあり、YouTubeにあげられたMVはハングル文字によるコメントで埋め尽くされている。

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 肝心の作風は、前衛的なトラップを意識したサウンドメイク。音と音が常に重なり合って一瞬ノイジーに聞こえるが、実は計算されつくされていて過不足がない。そしてそのバランスを保ちながらも、Jvcki Waiの刺々しい乾いたラップを引き立てている。Jvcki Waiの強烈なキャラクターととても相性の良いトラックだ。SpotifyやYouTubeの反響からも、同曲がPARKGOLFの代表作になることは間違いないだろう。

 PARKGOLFは2013年頃からパブリック娘へのトラック提供やSEBASTIAN X「こころ」のリミックスを手掛けるなどHIPHOPやJ-POP界隈でDJやトラックメイクの活動を始めた。突き抜けるような気持ちよさがあるEDMサウンドが特徴的だったが、作品によってはジャジー、ポップと作風がガラリと変わるのもPARKGOLFの魅力だった。

 2015年には初のオリジナルアルバム『Par』を発売し、その後は東京へと拠点を移した。そしてDAOKOの1stアルバム『DAOKO』において「水星」のアレンジを手掛けた。「水星」はtofubeastsのカバーとなるが、原曲に劣らないPARKGOLFらしいキラキラとしたアレンジに仕上げ、その他にもオリジナル曲となる「ミュージック」と「嫌」を提供して注目を集めた。控えめな作風ながらもDAOKOのウイスパーボイスが輝くトラックとなっている。

 その後PARKGOLFは、あっこゴリラのバックDJを務めながら2017年にはあっこゴリラの出世作となったEP『GREEN QUEEN』内の「GREEN QUEEN × PARKGOLF」「ゲリラ×向井太一」でコラボ。特に「ゲリラ」はSpotifyのCMソングにも抜擢されてスマッシュヒットとなり、PARKGOLFの存在を世に知らしめるきっかけとなった。当時はヒラサワンダと組んでジャングル感の強い曲を出していたあっこゴリラだったが、PARKGOLFのポップでキャッチーなサウンドを取り入れたことにより、新しいファン層を開拓した。いまだに人気を集めるMVの再生回数は100万回を超す勢いだ。“降りやむことのない音楽に対する喜び”をゲリラ豪雨に例えたこの曲は向井太一をゲストに迎え、あっこゴリラの持つかわいらしさとかっこよさが際立つ曲となっている。

 また、同時期にゲスの極み乙女。のシングル曲『あなたには負けない』では「私以外私じゃないの」のPARKGOLFリミックスバージョンが収録され、原曲に比べてより浮遊感が強くなったファニーな作風が話題となった。MVも新しく作られて注目を浴びたが、人気アーティストの楽曲を手掛けたことによってPARKGOLFの認知度が一層上がることとなった。

 他にも有名どころでは藤井隆のリミックスを手掛けているが、PARKGOLFが去年リリースしたソロアルバム『REO』にはGOKU GREENも参加しているように、ラッパー陣とコラボレーションした楽曲にも注目作は多い。特にMC松島「飛行機に乗り遅れる」のリミックス(2014年)は当時のEDM感の強いPARKGOLFらしさが活きている名リミックスだ。そして今もっとも注目を集めるラッパーの一人、唾奇がHANGとコラボし、さらにゲストにMuKuRoを迎えた「ame。」のリミックスも手掛けている。原曲の良さを一切損なわずに、しかしPARKGOLFの優しい音色が響くこの名リミックスはHIPHOPファンなら聞き逃せないだろう。

 一方、『REO』に収録されたおかもとえみをボーカルに迎えた「ダンスの合図」はゆったりと聴けるシティポップに仕上がっている。PARKGOLFサウンドにしてはシンプルだが、おかもとえみがのびやかな歌声が活きている。EDMやトラップだけでなく、シンプルなシティポップまで手掛けるPARKGOLFの幅広い才能に驚されるばかりだ。

 今回PARKGOLF×Jvcki Wai「xaradise」のヒットで一躍ヒットメーカーの仲間入りを果たしたPARKGOLF。6月20日にレイザーラモンRGがリリースした『いただきます』にカップリング収録された「DO THE パンダッ! feat. MAGiC‘PANDA’BOYZ」をMICHELLE SORRYとともに手掛けているなど話題が続く。シティポップからジャジーHIPHOP、そしてEDMまで多彩に音を奏でるPARKGOLFは、今後もさらに様々なアーティストに曲を提供しながら自身の楽曲を発表していくことになるだろう。その多岐に渡る活動からますます目が離せない。(鼎)

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