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いま、最高の一本に出会える

THA BLUE HERB、Age Factoryらが集う混沌 世代とジャンルを横断する『夏の魔物』への期待

リアルサウンド

19/8/31(土) 12:00

 2006年から毎年開催されて、今年で14回目を迎える音楽フェスティバル『夏の魔物』。当時高校生だった成田大致が主催者となり、“手作りロックフェスティバル”という異名を持ちながら、ブッキングするアーティスト、打ち出すテーマやステージ割り、運営のあり方含めて、他のフェスにはない独自性と混沌とした評価を作り出した伝説的イベントである。

 2016年までは青森で開催されたこのフェスは、2017年には青森を飛び出して初めて関東で開催、2018年にはさらに規模を広げて、東京と大阪の2箇所で開催された。2019年の開催場所は埼玉と大阪。大阪会場は2018年と同様、味園ユニバース。元キャバレー場ということもあり、存在感のあるミラーボールとギラギラした装飾が『夏の魔物』と同じくらいのカオスさを醸し出している。埼玉会場は遊園地や動物園などが融合したレジャーランド・東武動物公園で、これまた普通のロックフェスとは違うことを予感させる開催地となっている。

夏の魔物2019煽りVTR

 さて、近年の『夏の魔物』では単なるロックフェスには留まらず、アイドルやプロレスラー、文化人など、他のフェスではあまり見られないラインナップを揃えており、その化学反応から、毎年何かしらの事件が起こることでも有名なフェスとなった。しかし、今年はコンセプトを一新。“原点回帰”を掲げており、ロックやヒップホップを中心に、オーガナイザーの成田大致が本気で吟味した、“今、絶対に聴くべき”アーティストを集めたラインナップとなっている。

 令和元年に当たる今年、様相を一新した“魔物元年”として新たなる一歩を踏み出す想いが込められているように感じる『夏の魔物』。そんな今回のラインナップで言えるのは、昭和・平成・令和という流れの中で、それぞれの大きな影響を与えた(今後与えるであろう)アーティストがブッキングされていることだ。次世代のシーンを築きあげる若手がいて、ひとつの時代を築き上げたレジェンドもいて、一日で日本のロックの歴史を体感できるようなラインナップになっている。

 それは各日のヘッドライナーを見ただけでも感じられるだろう。9月1日の大阪公演ではワッツーシゾンビが、埼玉初日の9月28日はTHA BLUE HERBが、9月29日はAge Factoryがヘッドライナーが務める。世代やジャンルの横断を実感させるには十二分な並びである。

 ワッツーシゾンビは破天荒という言葉が似合う、パワーコードと8ビートで魅了するパンクロックバンド。ひとたびライブが始まれば、フロアは熱狂の渦に包まれ、オーディエンスはもみくちゃになる。予測不能なパフォーマンスで、確実にフロアを自分色に染めてしまう彼らは、ライブバンドという名がふさわしいレジェンド的存在だ。

 一方、今年の夏の魔物の大トリを務めることになるAge Factoryは、次世代を牽引するであろう若手ロックバンドである。バンドのそのものの音だけで魅了させてしまう骨太なサウンドは、メジャーなロックフェスで存在感を示す同世代のロックバンドとはまったく異なるカリスマ性を放っている。時に強い言葉で魂を震わせ、時に鋭いロックサウンドとともにボーカルが咆哮し、オーディエンスのボルテージを上げる。バンドの佇まい含めて、“日本ロック界の神童”と呼ぶにふさわしいロックバンドである。

 そんな中、埼玉の1日目のヘッドライナーは、気鋭なロックバンドではなく、日本語ラップシーンで圧倒的存在感を放つTHA BLUE HERB。THA BLUE HERBは悠然とした物腰で、メッセージ性の強いリリックを淡々と放つヒップホップグループだ。20年以上に渡ってシーンに君臨してきたからこそ放てる説得力ある言葉で、フロアに熱狂を生み出していくに違いない。9月28日はスチャダラパーやBAD HOPの名前も並んでいるように、ヒップホップアーティストの存在が目立っている。ロックバンドとヒップホップ、異なるバックグラウンドと武器を持つ両者が本気の肉弾戦を目撃できるのではないか。そんな期待すら生まれる1日である。

 見どころはこれだけではない。埼玉2日目には、80年代に日本のロック界の寵児的存在だった町田康がボーカルを務めていた伝説のパンクロックバンド、INUの楽曲を披露する。また、大阪ではROLLYとマーティ・フリードマンと大槻ケンヂによるスペシャルコラボが決まっており、この日限りの特別なパフォーマンスを行うという。時代を切り開いてきた昭和のパンクシーンのイズム、日本のオルタナティブロックの下地を築いたアーティストの熱量を肌で直接感じることができるステージは必見と言えるだろう。

 もちろん、ただの懐古主義で終わらないのが『夏の魔物』の醍醐味。ジャンルを横断する戦いがあれば、レジェンドと新世代の間にも火花が散る。先ほど紹介したAge Factoryはもちろんのこと、ステレオガールやハルカミライ、Teenager Kick Assなど、夏の魔物がレコメンドしている血の気の多い最先端の若手ロックバンドが集結している。

 『夏の魔物』PR映像では、「今はヒップホップの方が勢いがある」と投げかけられたAge Factoryの清水エイスケ(Vo)が「それはバンドがダサいから。かっこいいバンドが出てきたら変わるから、かっこいいバンドになるしかない」と不敵に笑う。ここで言えるのは、どの世代のバンド/アーティストも尖っているということであり、単なる見本市に終わらないことだけは明らかであろう。夏の魔物としても、ロックシーンとしても、伝説の3日間になるのではないか。そんな期待が今から膨らんでくる。

■ロッキン・ライフの中の人
大阪生まれ大阪育ち。ペンネームにあるのは自身が運営するブログ名から。人情派音楽アカウントと標榜しながら、音楽メディアやTwitterなどで音楽テキストを載せてます。

 

■イベント情報
『夏の魔物2019 in OSAKA』
2019年9月1日(日)大阪府 ユニバース
<出演者>
ワッツーシゾンビ
eastern youth
大槻ケンヂ
マーティ・フリードマン
ROLLY
////虹////(ex.0.8秒と衝撃。)
ステレオガール
赤犬
Hermann H.&The Pacemakers
HUSKING BEE
曽我部恵一
台風クラブ 
どついたるねん
バレーボウイズ
奇妙礼太郎
LAUGHIN’ NOSE 
THE NEATBEATS
TOMOVSKY
うつみようこ
Sundayカミデ
三上寛
掟ポルシェ
クリトリック・リス

9月28日(土)埼玉・東武動物公園
『夏の魔物2019 in SAITAMA 2DAYS』DAY1
<出演者>
THA BLUE HERB
スチャダラパー
BAD HOP
OLEDICKFOGGY
シーナ&ロケッツ
MARIA(SIMI LAB)
梅田サイファー(R-指定 / KOPERU / ふぁんく / peko / KZ / テークエム and more)
Signals(Guitar照井利幸、Drums椎野恭一、 Organ細海魚、Bassキタダマキ)
ハルカミライ
ドミコ
BIM
in-d
DOTAMA
SLANG
OGRE YOU ASSHOLE
imai(group_inou)
ステレオガール
曽我部恵一
中村一義
かせきさいだぁ with 中森泰弘(HICKSVILLE)
TOMOVSKY
SCOOBIE DO
The 5.6.7.8’s
石川浩司(ex.たま)
KOKI(田中聖)
どついたるねん

キイチビール&ザ・ホーリーティッツ
ロマンポルシェ。
クリトリック・リス
ザ・ジュアンズ
<Special Guest>
手塚るみ子
3776
hy4_4yh(FUNKOT ONLY)
せのしすたぁ
アンドレザ・ジャイアントパンダ
アントーニオ本多
ゲーセンミカド
ハローキティ

9月29日(日)埼玉・東武動物公園
『夏の魔物2019 in SAITAMA 2DAYS』DAY2
<出演者>
Age Factory
戸川純
町田康
ラフィンノーズ
ハリウッドザコシショウ
TOKYO No.1 SOUL SET
////虹////(ex.0.8秒と衝撃。)
KYONO(WAGDUG FUTURISTIC UNITY / T.C.L / THE MAD CAPSULE MARKETS)
鉄アレイ
GARLICBOYS
LOW IQ 01
磯部正文(HUSKING BEE)
KENZI(アコースティック)
ニューロティカ
ROLLY×モーモールルギャバン
人間椅子
SA
ザ50回転ズ
オシリペンペンズ
友川カズキ
ザ・たこさん
GOMA meets U-zhaan
堕落モーションFOLK2(安部コウセイ×伊東真一)
ラッキーオールドサン
CRYAMY
Teenager Kick Ass
NITRODAY
betcover!!
No Buses
Johnnivan

<Special Guest>
ぁぃぁぃ
村西とおる
藤井健太郎
スーパー・ササダンゴ・マシン
KAMINOGE
ザ・リーサルウェポンズ
ジャスミン×チバニャン(レペゼン地球トラックメーカー)
しゃい(歌い手、DJ社長後輩)×ジェニファー(レぺチキ)
ゆるめるモ!×JOJO広重(非常階段)
ハローキティ

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