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『スカーレット』喜美子×照子の絶妙な友情関係 次週は戸田恵梨香×大島優子×林遣都が登場

リアルサウンド

19/10/5(土) 12:00

 戸田恵梨香がヒロインを務める朝ドラ101作目『スカーレット』(NHK総合)が、9月30日よりスタートした。

参考:『スカーレット』第7話では、借金取りを激怒させ喜美子(川原夕空)たちが大ピンチに……

 『スカーレット』は、焼き物の里・信楽に生きる女性陶芸家の波乱万丈の物語。第1週「はじめまして信楽」では、第1回の冒頭で燃え立つ釜に向き合う喜美子(戸田恵梨香)の姿が映し出され、やがて川島夕空が演じる喜美子の幼少期、昭和22年の春へと時代を移す。スカーレットとは、鮮やかな赤色、緋色を意味する言葉。釜の火を消そうとする母・マツ(富田靖子)に対し、「もっともっと火、焚くんや!」と目を輝かせる喜美子には、これから彼女に待ち受ける情熱的な人生を想像させる。

 長く苦しかった戦争が終わり、1年8カ月。物語は、父・常治(北村一輝)が戦後に手を出した商売に失敗し、住み慣れた大阪から滋賀の信楽に知り合いを頼りに訪ねてくるところから始まる。第1週で喜美子(川島夕空)は、陶芸家を目指す慶乃川(村上ショージ)、人の心を伝え喜美子の絵のセンスをいち早く見抜く草間(佐藤隆太)、同級生のクラスメイトで幼なじみとなる照子(横溝菜帆)らと出会い感化され、成長していく。

 喜美子の芯の強さや弱音を吐かない性格は、後の風呂釜に薪をくべ、苦手だった読み書きを覚えるシーンに繋がっていく。戦争を経験してきたという多くの朝ドラヒロインに共通する部分は、例えば前作『なつぞら』ヒロインのなつ(広瀬すず)にも言え、力強く生きていく姿は重なるものの、それ以上に声の大きさといった直接的なパワフル描写が、女性陶芸家という情熱的なイメージを抱かせる。喜美子と対照的に妹の直子(やくわなつみ)が、わがままで家の手伝いが大嫌い、そして空襲の恐怖を今も拭えずにいるというのも、喜美子の存在感を際立てている。

 第1週のラスト第6回では、窯元のお嬢様・照子、同級生で大野雑貨店の息子・信作(中村謙心)との三角関係が浮き彫りに。信作を好きな照子は彼に恋文を渡し、“いけないこと”をしようと企てるものの、その猛烈なアピールを信作はつらくしんどいと思っている。信作の思いを喜美子は照子へとオブラートに包んで伝え、そのやりとりを通して、喜美子は照子に学徒出陣で亡くなった兄がいたことを知るのだ。

 プライドが高く勝ち気な照子と喜美子は、つかず離れずの絶妙な関係性。転入初日から喜美子は照子の友達申請を断り、例え勉強を教わっても友達とは言わず、出征する前日に兄が女性としていたという木の下でのキスを興味本位で再現してみても、まだ友達にはならない。子供ながらの意地の張り合いの中に、喜美子が照子の戦死した兄のことを知り、人の心に寄り添う優しさが見えるシーンだ。

 第2週「意地と誇りの旅立ち」の予告では、中学卒業を控えた15歳の喜美子(戸田恵梨香)、照子(大島優子)、信作(林遣都)が早くも登場。喜美子と仲良く柔道を習う照子が「大阪行ったらあかん」と伝える場面、鼻に新聞紙を突っ込む相変わらず気が弱そうな信作の姿が確認できる。5年の間で変化した3人の関係性、信楽を旅立つ喜美子と照子、信作の物語が第2週の見どころとなりそうだ。(渡辺彰浩)

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