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ハロプロ20周年の勢いが止まらないーー夏の『ハロコン』に見る、少女たちが受け継いできた歴史

リアルサウンド

18/9/2(日) 10:00

 ハロー!プロジェクトのメンバーが一堂に会す、毎年恒例のハロー!プロジェクト合同コンサート、通称ハロコン。今年の夏も『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project 2018 SUMMER ~ALL FOR ONE~/~ONE FOR ALL~』と題して、7月14日の大阪公演を皮切りに約1カ月半・計19公演に及ぶ全国ツアーが開催された。この夏ハロコンは、ハロプロ20周年のアニバーサリーイヤーにふさわしく、例年にも増して話題が目白押し。平成最後の夏は、ハロプロファンにとっても忘れられない特別な夏となった。

参考:太陽とシスコムーンはハロプロ音楽の“原点”だった? 『ひなフェス』での再結成を機に検証する

 開催前からファンの間で大きな反響があったのは、回替わりで出演するOGメンバーの顔触れ。モーニング娘。をはじめとして、Berryz工房、℃-ute、アンジュルム、太陽とシスコムーン、現在は女優業で活躍する真野恵里菜と、20年の歴史を総ざらいするOGメンバーの参加が発表されたが、中でもファンを驚かせたのはモーニング娘。2期メンバーの市井紗耶香と、4期メンバーの加護亜依の名前だった。

 市井紗耶香がハロプロと共演するのは、2000年の卒業以来、実に18年振り。ハロプロOGはグループ卒業後もハロプロ内、もしくは事務所のアップフロントグループに在籍することが多いが、市井は数少ない例外となっていた。実際にゲスト出演した8月4日と5日の中野サンプラザ公演では、自身が参加した往年の大ヒット曲「ハッピーサマーウェディング」とプッチモニの「ちょこっとLOVE」を保田圭、矢口真里、吉澤ひとみと共に披露。全盛期のモーニング娘。を支えたメンバーの共演に、会場は祝福ムードに包まれた。

 8月25日・26日の中野サンプラザ公演に出演した加護亜依は、2007年に事務所を解雇となってから約11年半振りのハロプロとの共演。特に8月25日の昼公演は、鈴木愛理、後藤真希というハロプロの歴史上でもトップクラスの人気を誇ったOGも同じ舞台に立つとあって、チケットは即完売。加護亜依はタンポポの「乙女パスタに感動」、モーニング娘。の「恋ING」「AS FOR ONE DAY」といった参加楽曲を披露。中でも26日に現役のモーニング娘。’18をバックメンバーに従えて披露された「I WISH」は、〈人生ってすばらしい〉という歌詞に加護亜依の人生とハロプロの歴史が重なる、2018年夏ハロコンでも屈指の感動的な瞬間となった。

 それらOGの出演がハロプロ20周年を印象付けた一方で、現在進行形の話題も多かった。夏ハロコン開催に先駆けて、一岡伶奈がリーダーを務める新グループと高瀬くるみ・清野桃々姫の在籍する新セクションのグループには、研修生から第一次メンバーの加入が発表。そのハロプロ新ユニット二組のメンバーは合同で、DA PUMP「U.S.A.」をカバーしていたが、8月5日には本家DA PUMPが登場するというサプライズがあった。「U.S.A.」は公開当初から「往年のハロプロ楽曲を彷彿とさせる」と話題沸騰となり大ヒット。DA PUMPとハロプロの共演は、7月25日に放送された『2018 FNSうたの夏まつり』でのモーニング娘。’18とのコラボレーションに続く2回目となったが、初の現場降臨に会場は大盛り上がりだった。

 ハロプロでは、年初からアニバーサリーイヤーを祝う特別な企画が続いている。しかし、数々の名シーンが生まれた夏ハロコンの後も攻勢は止まらない。9月26日には、現役メンバーが一堂に会したハロプロ・オールスターズ名義の誕生20周年記念シングル『YEAH YEAH YEAH / 憧れのStress-free / 花、闌の時』がリリース予定。ハロプロのグループが全員参加するシングルが発表されるのは、2011年のハロー!プロジェクト モベキマス「ブスにならない哲学」以来、約7年振りだ。「YEAH YEAH YEAH」はつんく♂作詞作曲の美しいミドルバラードで、今夏ハロコンでもセットリストに加わっていた。また、同作にアディショナルトラックとして収録される「ハロー!ヒストリー」は前山田健一が作詞作曲。20年の歴史を踏まえたハロプロの現在地を示す作品となりそうだ。

 また、10月21日には、ハロー!プロジェクト全メンバーを2チームに分け、チーム対抗歌合戦を行うシングル発売記念イベント『ハロプロ・オールスターズ シングル発売記念イベント ~チーム対抗歌合戦~』も開催。その前日・当日にはハロプロ初の大々的な秋フェス『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ハロ!フェス 2018』を計3公演予定するなど、新たな試みが続く。

 和田彩花(アンジュルム)や飯窪春菜(モーニング娘。’18)の卒業が発表される一方で、稲場愛香(元カントリー・ガールズ)のJuice=Juice加入、新グループのメンバーオーディション開催など、現在進行形で卒業と加入が続き、絶えず形を変えているハロー!プロジェクト。ただ、彼女達は20年を通して多くの少女が受け継いできたバトンを今なお繋いでいる。ハロプロが長い歴史を経てきたからこその「今、この瞬間」の魅力を、少しでも多くの人に感じてほしい。(青山晃大)

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