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武田航平 オレニ撮ラセロ!

2020年を振り返って語る、3人のリアルな思い

不定期連載

第78回

新年一発目の掲載ということで、南圭介さんと岸洋佑さんとの座談会で2020年を振り返ります。3人がコロナ禍に感じた率直な気持ちを語っていただきました。

芸能人生の中でも今までにない年だった2020年

南 2020年は不思議な年だったよね。

武田 2人は体感的に、働いていた感じと休んでいた感じのどっちの感覚が強い?

南 体はもしかしたら休んでいたかもしれないけど、心や頭は休んでいなかったかも。いろんなことを考えていたし。ファンの方々に会えない分、オンラインでのお仕事もさせてもらっていたけど、やっぱりいろいろ考える時間だったかな。

岸 僕は感覚としては働いていたかも。空いている時間でのシンキングタイムが多かったから、あまり休んでいるって感覚はなかったかな。2020年は僕にとって人生でこんな経験ないだろうってぐらいの一年でしたけど、おふたりは僕よりも長く芸能界にいるじゃないですか。今までに、こんなふうに感じた年ってありました?

武田 ない。

南 ないよね。

岸 やっぱりそうですよね。

武田 自粛期間中はとにかく不思議な時間だったよね。俺も毎日ライブ配信をしていて。それまで、オンラインは実体のないものっていう感覚が強かったんだよ。だからこそ、その瞬間だけでもファンのみんなと一緒に楽しく話せたらと思っていたけど、医療現場にいる方からのコメントもあったりして、濃い時間だったな。

南 とにかく考えることがすごく多かったよね。この空いた時間を使って、何か新しいことをしたい、違うことをやってみたいと思って、いろいろ挑戦していたなって。俺は世界遺産検定を受けたしね。

岸 取れたの?

南 いや、結果はまだなの。でも、いい線いっているんじゃないかなとは思っている。俺は、自粛期間中もファンの方と配信などでつながれていたから、その時間はすごく救われた。やっぱり、家にひとりでいると声を出さないじゃない。だから人と話せる時間があったっていうのは、すごくありがたかったな。

岸 そうだよね。

南 でも、こんなことって今までになかったから、エンタメの発信者として何をするのが正解なのかずっとわからなかった。今は、自分がおもしろいと思ったことで、誰かが喜んでくれることをやり続けていきたいなと思って生きている。

岸 芸能界で長く過ごしている先輩2人がそういうってことは、やっぱりエンタメは2020年で一度死んだんだと思うんですよ。これから様式がすべて変わって、検温は当たり前になるし、マスクもずっと付け続けるだろうし。

南 そうね。

岸 ドラマを撮るにしてもフェイスシールドは必須だし、舞台やるのもライブやるのも、つねに恐怖と隣合わせだし。僕らの仕事もものすごくwithコロナですよね。

武田 そうだよね。

岸 僕は最近になってやっと開き直れた。結構、本当にダメだったの。いろんなことを消化するのに時間がかかっていて……。インドネシア語の勉強もして、新しい道も見えてきて、やっと1週間前ぐらいに開き直れたぐらいなの。

南 えー!

武田 本当に最近なんだ。洋佑くんもいろいろ大変だったもんね。

岸 だから2020年は一番イヤだね。圧倒的に、もう二度とやりたくない年!

武田 本当にそれはそう。もう二度とやりたくない。

それぞれの人生が精査された時間

南 去年の前半の頃はさ、年末ぐらいになれば終わるんじゃないかって思っていたじゃない。でも結局、新しい年を迎えても終わっていなくてさ、新年になっても終わらないなんて誰も考えていなかったよね。

武田 去年はとにかく、なんとか手探りで頑張ってきたって感じだよね。俺は音楽が好きだからライブも観たいけど、でももう気軽にライブに行くなんてできないし。

岸 そうなんだよね。もうできない。

武田 だからもう、これからずっとついてまわるものとして思っていかなきゃいけないんだろうなって。この期間、時間を無駄にしちゃいけないと思って、それぞれ自分たちでいろんなことを考えて動いてきたじゃん。それを今年、そして来年につなげていかないとなって思う。

岸 だから、よかったことを考えると、たぶん全員が能動的になったんですよね。それは僕たち演者だけじゃなくて、裏方の方々も含めて。

南 自分から積極的に考えたり動いたりするようになったよね。

岸 「自分を見つめ直すキッカケになった」ってよくみんな言っているけど、これは結構その通り。みんなそれぞれ人生が精査されましたよね。

武田 洋佑くんはそれでインドネシア語の勉強を始めたんだもんね。

岸 そうです。この時間がなかったら、一生勉強することはなかったと思います。

南 動くのって大事だよな。

武田 だからまとめると、2020年というのは、なかなかな年でしたね(笑)。

岸 僕、今初めて2020年の振り返りをしたんだけど、マジで話していると暗くなるね! ビックリした!(笑)

武田 そうだね。

岸 なんかおもしろいことを言おうと思っていたのに、全然言えない!

南 そもそもの原因が生命に関わることでもあるしね。簡単には考えられないよね。その中でも我々は、変化に適応しつつ新しいものを出していかないといけないし、我々も試されているんだと思う。

武田 本当にそうだね。だからこそ2021年をどう過ごしていくのかってところが大切になってくるね。

2020年の振り返りから、2021年をいかに過ごしていくかという話題につながっていく次回。仲のいい3人だからこそ、かもしれないお話も飛び出しました!



プロフィール

南圭介

1985年7月3日生まれ、東京都出身。2004年に映画で俳優デビューし、2006年よりミュージカル『テニスの王子様』に3代目手塚国光役で出演。2007年には若手俳優ユニット「PureBoys」のメンバーになり、活動の幅を広げていく。ドラマ、舞台に多数出演し、2017年『宇宙戦隊キュウレンジャー』では、追加戦士の鳳ツルギ/ホウオウソルジャーを演じた。

岸洋佑

1993年7月2日生まれ、神奈川県出身。2010年、LDH主催のオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION 2」にて約3万人の応募者の中からファイナリストに選ばれ、芸能界入り。2012年、本格的に音楽活動を開始し、各地でストリートライブを実施。2017年、スーパー戦隊シリーズ『宇宙戦隊キュウレンジャー』でスティンガー/サソリオレンジ役を射止め、初のテレビドラマレギュラー出演を飾った。2018年には日本コロムビアよりメジャーデビューを果たし、現在は俳優およびアーティストとして精力的に活動中。

武田航平

1986年1月14日、東京都出身。2001年に芸能界入り、同年に第14回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」審査員特別賞を受賞した。『仮面ライダーキバ』『仮面ライダービルド』などで人気を博し、現在はドラマ、映画、舞台と幅広く活躍中。出演している恋愛フェイクドキュメンタリー『フェイクラブ』が、動画配信サービス「FOD」にて配信中。

写真/大塚秀美、ヘアメイク/田中宏昌(allure)、取材・文/榎本麻紀恵、動画BGM/タダオト、撮影機材協力/Nikon(「ニコン Z 5」)、撮影協力/カラオケ パセラ 秋葉原電気街店

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