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平均律クラヴィーア曲集はこれからの人生のライフワークです。 曽根麻矢子 J.S.バッハ連続演奏会《BWV》Ⅱ 平均律クラヴィーア曲集第1巻(全曲)

ぴあ

曽根麻矢子 (C)Yuji Hori

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日本を代表するチェンバロ奏者、曽根麻矢子による5年10回に及ぶJ.S.バッハ連続演奏会《BWV》の第2回公演が目前だ(2021年9月22日:Hakujuホール)。

今回のプログラムは『平均律クラヴィーア曲集第1巻(全曲)』という難題だ。クラシック音楽における「旧約聖書」にも例えられるこの作品はまさにクラシック史上の金字塔。ベートーヴェンやショパンなど、バッハのあとに続く作曲家たちに与えた影響は計り知れない。それは今を生きる演奏家においても同様だ。この大きく高い壁を前にして曽根麻矢子は何を思うのだろう。コンサートに向かう気持ちを語ってもらった。

曽根麻矢子 (C)Yuji Hori

「『ゴルトベルク変奏曲』を演奏してほしいというオーダーはたまに入りますが、『平均律クラヴィーア曲集(全曲)』のオーダーが入ったことは一度もありません。過去25年以上に渡り、世界各地でかなりの数の本番を経験している『ゴルトベルク変奏曲』に比べて、『平均律クラヴィーア曲集』は本番回数がないに等しいのです。でもこれこそが、私のこれからの人生のライフワークとなる作品なのではないかと思えるのです。

今回のように全曲を1晩で弾く必要はないのですが、2夜連続にして間に対談などを挟んだりしながら演奏を聴けたら、お客様もまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。私の頭の中にはすでにそのような構想が出来上がっていますので、ぜひ近い将来実現させたいと思っています。

この曲をライフワークとして選ぶ理由は2つあります。1つは、私にチェンバロとの出会いをもたらせてくれた曲であり原点であるということ。そして2つ目は、あまりにも学ぶことが多く時間を必要とする作品のため、一生をかけると決めてしまうことによって少しは気が楽になるかもしれないということ。いつの日にか、24曲全曲を自由自在に弾きこなす夢を追い求めたいと思っています。そのためにも、今は本番に向けてチェンバロの前に座り、譜面から様々なメッセージを受け取りつつ、音たちの理想的な姿を実現すべくありったけの努力を重ねる毎日です。

昔は、舞曲の入った組曲などの方が聴かせどころがあるし弾きがいがあると思っていのですが、派手な聴かせどころを求めるよりも、じっくり腰を据えて奥深く味わう音楽としての『平均律クラヴィーア曲集』が、今の自分にぴったりだと思えてきます(曽根麻矢子)」

●曽根麻矢子オフィシャルサイト:https://mayakosone.com

●公演情報
9月22日(水)Hakuju Hall
曽根麻矢子 バッハ 連続演奏会≪BWV≫Ⅱ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻

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