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「さらなるつながりが生まれることを願って」、「まほろばの景」再演が開幕

ナタリー

20/1/29(水) 10:49

烏丸ストロークロック「まほろばの景2020」より。(撮影:東直子)

烏丸ストロークロック「まほろばの景 2020」が、1月25日に兵庫のAI・HALLで開幕した。

「まほろばの景 2020」は、2017年に宮城県仙台市で取材と滞在制作が行われ、2018年に初演された「まほろばの景」をリクリエーションするもの。東日本大震災の津波で故郷である仙台の実家を失った福村洋輔は、各地の災害ボランティアに携わる中で知的障害者施設のヘルパーになり、利用者の盛山和義に出会う。ある日、盛山が出奔してしまい……。

作・演出を手がける柳沼昭徳は、開幕に際し「この作品は、再演というかたちではあるものの、2018年の初演時よりこの作品に内在していた、現在と過去、自分と他人、生と死、人間と自然、舞台と客席、虚構と現実など、異なる何かと何かのあいだを取り持つという媒介となる力を、より強く感じる作品として再創作をほどこしました」と自信を見せ、さらに「分断された様々なことがらを繋ぐことをめざしたこの作品を通じて、さらなるつながりが生まれていくことを願っています」とコメントしている。

兵庫公演は1月27日に終了し、このあと2月16日から23日まで東京・東京芸術劇場 シアターイースト、2月29日・3月1日に三重・三重県文化会館 小ホール、3月6日から8日まで広島・広島市東区民文化センター ホールにて上演される。

柳沼昭徳コメント

「まほろばの景2020」四都市ツアーが兵庫県伊丹市アイホールよりスタートしました。この作品のもととなったのは、2017年7月に仙台での滞在制作で生まれた短編作品ですが、そこで初めて会った小濱昭博さん(劇団 短距離男道ミサイル)に震災のお話を聞き、共に神楽の稽古場や福祉施設を取材してまわったことをついこの間の出来事のように思い起こします。
この作品は、再演というかたちではあるものの、2018年の初演時よりこの作品に内在していた、現在と過去、自分と他人、生と死、人間と自然、舞台と客席、虚構と現実など、異なる何かと何かのあいだを取り持つという媒介となる力を、より強く感じる作品として再創作をほどこしました。
初演の創作中、このことに私は気づいていませんでした。いつもと同じ作品として上演していたところ、東京公演の最中にお客さんから感想をいただくことで気づき、それを機として現在の形となりました。思えば、この「まほろばの景2020」は、そうしてお客さんそれぞれの人生や価値観と混ざり合うようにして生まれた作品と言えます。
劇場でお待ちしております。分断された様々なことがらを繋ぐことをめざしたこの作品を通じて、さらなるつながりが生まれていくことを願っています。

烏丸ストロークロック「まほろばの景 2020」

2020年1月25日(土)~27日(月)※公演終了
兵庫県 AI・HALL

2020年2月16日(日)~23日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト

2020年2月29日(土)・3月1日(日)
三重県 三重県文化会館 小ホール

2020年3月6日(金)~8日(日)
広島県 広島市東区民文化センター ホール

作・演出:柳沼昭徳
音楽・チェロ演奏:中川裕貴
出演:阪本麻紀、澤雅展、あべゆう、小菅紘史、小濱昭博

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