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いま、最高の一本に出会える

平辻哲也 発信する!映画館 ~シネコン・SNSの時代に~

冬季限定!こたつで観られる映画館は日本一、椅子にこだわる「新所沢レッツシネパーク」

隔週連載

第5回

19/2/10(日)

 リビングルームのようにこたつに入って、大スクリーンの映画を観ることができたらなぁ―。そんな妄想を実現してしまった映画館がある。西武線「新所沢駅」から徒歩約2分、「新所沢PARCO+Let's」にあるシネコン「新所沢レッツシネパーク」だ。3スクリーンのうち2スクリーンの最前列をこたつBOXシートに! 寝転んで、寝返りも打てる。これは異次元の映画体験だ。

 

話題の「こたつBOXシート」はシアター1、2の最前列にある「BOXプレミアム」で実施中(2月末まで)。「BOXプレミアム」は運営会社「東京テアトル」が独自に開発した多人数で利用できるフラットシート。着席可能最大人数(大人:高校生以上、子供:中学生以下)は、「大人1人+子供3人」「大人2人+子供2人」「大人3人+子供0人」「大人0人+子供4人」。中学生以下の子供2人を持つ4人家族ならば、一家団欒で映画鑑賞できる。

両脇は仕切りで区切られ、まるで自宅に居るような空間で、リラックスした姿勢で過ごせるのが売り。こたつの中には充電式の湯たんぽがあって、ほんのり温かい。しかも、飲食持ち込み自由。みかんを持ち込めば、気分はお茶の間映画館だ!

スクリーン1に5席ある「こたつBOXシート」

2016年12月、ロビーとシアターの客席を全面リニューアル。「こたつBOXシート」は2018年1月から2月末までの期間限定で導入した。「リニューアル1周年というタイミングで、何か新しいことをできないかと考えました。BOXプレミアムは当館の目玉なので、そこにさらに色をつけて、お客様に新しい驚きを提供したいと思いました。私も家ではこたつに入って、映画を観ているので、それを映画館の大スクリーンと音響で体験できたら、すごいんじゃないかと思ったんです」

こう話すのは早瀬智宏支配人だ。

こんな軽いノリで始まった「こたつBOXシート」は予想以上の反響を呼んだ。ある観客のツイッター投稿は10万以上リツイートされ、さらに民放テレビ局が情報番組で取り上げ、ニュースサイトでも話題になった。物珍しさから、県外からやってくる映画ファンも少なくない。「普通、BOXプレミアムが埋まらないような作品であっても、お客様がいらっしゃるんです。一度は体験してみたいと思ってくださるのではないでしょうか」

今年は新たに「どてら」の貸し出しも!

気になる料金だが、1席4000円(TCGメンバーは3000円)。大人3人で来れば、通常の映画鑑賞料金よりも割安。利用客は家族連れやカップルが多いそうだ。2月16日には『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映を企画しています。普段は立ってみることはご遠慮してもらっているのですが、今回はライヴシーンでのスタンディングもOKにさせていただきます。どんな上映会になるのか、映画館としても楽しみにしています」と早瀬支配人。

この「こたつBOXシート」だけでもインパクト十分だが、「新所沢レッツシネパーク」はすべてのシートがエグゼクティブだ。

ファーストプレミアムに座る早瀬支配人

「ファーストプレミアム」(スクリーン1、2は2列目、スクリーン3は最前列)と呼ばれる最上級の本革製、電動フルリクライニングシート。一般に前列シートはスクリーンが近すぎて、見づらいと敬遠する人も少なくないが、こちらは例外。一般的なシートより高さ12cm、横幅30cmサイズアップ(東京テアトル比)し、ゆったりとしたデザイン。しかもタッチパネルで背もたれ、フットレスト、ヘッドレストがコントロール可能。ベストな座り心地でセットできる。

「セカンドプレミアム」

そのほかのシートは、日本初導入のハイスタンダードシート「セカンドプレミアム」。背もたれが15度まで無理なくリクライニングし、快適にフィット。全席両肘掛け完備。各席が独立しているため、隣を気にせずくつろぐことができる。言ってみれば、「BOXプレミアム」は相撲の升席、「ファーストプレミアム」は飛行機におけるファーストクラス、「セカンドプレミアム」はビジネスクラスといったら、分かりやすいだろうか。しかも、驚くことは「ファーストプレミアム」も料金は一律なのだ。

「シアター1は264席のキャパがあったのですが、座席数を大幅に減らして、BOXプレミアム 5席、ファーストプレミアム8席、セカンドプレミアム122席になっています。逆にお客さんが入る割合(充足率)が高まったので、以前よりも売り上げが上がっています」と早瀬支配人は胸を張る。

『メリー・ポピンズ リターンズ』の手づくり撮影コーナー

館内以外にも仕掛けがある。ツイッターやインスタで投稿すれば、注目が必至のPOPだ。現在は、入り口に『メリー・ポピンズ リターンズ』記念撮影コーナーを展開中。これはすべてダンボール製で、映画館のアルバイトスタッフによる手作り。廊下には、『レディ・プレイヤー1』に登場したアイアン・ジャイアント、機動戦士ガンダムなども。以前、『グレイテスト・ショーマン』で見世物小屋を再現した時には、主演のヒュー・ジャックマンから「いいね!」されたこともある。

ダンボールで作られたアイアン・ジャイアント、ガンダム、ニフラー

また、ロビーには映画関連書籍や映画の原作本を貸し出す“まちライブラリー”も。来館中は自由に読書を楽しめ、会員登録すれば、好きな本を持ち帰ることもできる。「これからもお客さんに楽しんでもらえる仕掛けを考えていきたいです」と早瀬支配人は話している。同館では独自の企画上映や、地域と組んだ様々な上映プログラムも展開している。

映画館データ

新所沢レッツシネパーク
住所:埼玉県所沢市緑町1-2-1新所沢パルコレッツ館4F
電話番号:04-2998-8000
公式サイト:新所沢レッツシネパーク

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