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いま、最高の一本に出会える

『なつぞら』柴田家にたんぽぽが咲く 雪次郎と夕見子の“これまで”と“これから”

リアルサウンド

19/8/9(金) 12:00

 『なつぞら』(NHK総合)113話は、屈指の名場面が揃った回ではないだろうか。雪次郎(山田裕貴)がもったいぶって披露した新しいお菓子は、おバタ餡サンド。バターとあんこを混ぜた小畑の餡をサンドした雪次郎の洒落が効いた一品だ。そんな新作は一同から好評の様子。辛口の夕見子(福地桃子)ですら絶賛をする。

参考:『なつぞら』第114話では、なつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)が天陽(吉沢亮)の家を訪れる

 雪次郎は雪之助(安田顕)に意見を求める。「初めて…お前に先越されたわ」と雪次郎を認める雪之助。役者の道を捨て帯広に帰ってきた際には「そったら中途半端なことで菓子屋になれっか」と雪次郎を鍛え直すことを宣言したが、着々と雪次郎の開拓道は前に進んでいるようだ。

 父に認められたことを受け、雪次郎は夕見子に思いを打ち明ける。「夕見子ちゃんの作るバターと十勝の菓子がくっつくんだわ。夕見子ちゃんと雪月が結ばれる運命だと言っても過言ではねえべさ」。いささか飛躍した論理に夕見子も「過言すぎて意味分かんないわ!」と一蹴する。

 「したら分かるように言うべ…。夕見子ちゃん、俺と結婚してくれ」と雪次郎。まさかの家族友人の前で公開プロポーズである。思えば幼少期、第9話では「僕が夕見子ちゃんのためにおいしい牛乳のお菓子をたくさん作るよ!」と宣言していた。長い年月を経てその思いが成就されたということなのだろう。

 結婚する資格はないかもしれないという夕見子にとよ(高畑淳子)は「東京に駆け落ちしたって話かい? 私はあれを聞いて夕見子ちゃんを見直したね。もしかしてそったらこと気にしてんかい?」と優しく諭す。とよは、なつ(広瀬すず)が東京に行くことを悩んでいる際には、子どもを守るために家を出たという過去を語っていた。とよの開拓者一世としての気概を改めて感じさせる。

 倉田先生(柄本佑)の「結婚に必要なものは資格ではない。覚悟だ」という金言を受け、夕見子は、「もし結婚するとしたらあんたしかいないと思ってた」と結婚を承諾する。高校時代、なつに演劇を語る時に、妙にウマが合っていると明美(平尾菜々花)と指摘されていた。その頃から意識していたのだろうか。

 そのまま、雪次郎は柴田家へ挨拶に向かう。短い間に二度も結婚がやってきた柴田家に「たんぽぽが咲いた」と形容する剛男(藤木直人)。坂場(中川大志)が挨拶に来た際は厳しい姿を見せた泰樹(草刈正雄)も「うまいな、これ」とご満悦の様子。先週から怒涛の結婚ラッシュが続いており、『なつぞら』も残すところ3分の1となった。雪次郎と夕見子の開拓の行方にも注目だ。

(文=安田周平)

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