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ドキュメンタリー「ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき」予告編、原田美枝子の感想も到着

ナタリー

20/4/15(水) 12:00

「ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき 空と木の実の9年間」

ドキュメンタリー映画「ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき 空と木の実の9年間」の予告編が、YouTubeで公開された。

本作は2019年11月にNHK BS1で放送され、反響を呼んだ小林空雅(たかまさ)のドキュメンタリー「僕が性別“ゼロ”になった理由」の全長版。13歳で性同一性障害と診断された小林は、17歳のときに出場した弁論大会で、700人の観客を前に男性として生きていくことを宣言した。そして20歳で性別適合手術を受け、戸籍を男性に変更。この映画では、元NHKディレクターの常井美幸が、小林の9年間の変化と成長を追っている。

このたび公開された予告編では、男性の制服を着て中学生活を送る小林の姿や、胸の切除手術を行う前日、17歳の小林が「今自分はマイナスにいるから、プラスに行くにはまずゼロに戻らないといけない」と語る様子が収められた。さらに78歳で性別適合手術を行った八代みゆきや、「Xジェンダー(性別なし)」であることを明かしている中島潤も登場する。

また今回、本作を鑑賞した著名人から感想コメントも到着。俳優の原田美枝子は「これはきっと特別な話じゃない。みんな自分自身を知ろうと、一生懸命に生きているのだから。私は、心と身体がバラバラになりそうだった10代の頃の自分を思い出した」と語った。ほか7名のコメントは以下に掲載している。

「ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき 空と木の実の9年間」は5月22日より、東京・UPLINK渋谷ほか全国で順次公開。

佐藤可士和(クリエイティブディレクター)コメント

僕自身ちょうど中学生の息子がいることもあり、空雅さんの言葉、表情は本当に胸の奥が熱くなり心を揺さぶられました。9年間という凄みがにじみ出ている素晴らしいドキュメンタリー作品です。

鎌仲ひとみ(映像作家)コメント

自分はいったい何ものなのか、どう生きていけばいいのか。その悩みは性同一性障害者だからこそというよりは誰しもが抱える普遍的なもの。本作は瑞々しい感性でその問いを突き詰めていこうとする生の軌跡を描いている。あくまでも自己を肯定し続け自分であり続けようとする主人公の突き抜けた明るさが素晴らしい!

尾辻かな子(衆議院議員)コメント

生き方や性別のあり方は、多様です。当事者の変化に対する家族の葛藤。10代から20代ににかけて変わっていく当事者の姿や高齢になってからの性別移行の物語など、それぞれの選択の先が描かれています。典型的な物語でないこと、それこそが現実です。ぜひ多くの皆さんに見て頂ければと思います。アメリカの英語辞典は、2019年の「今年の単語」として、heでもsheでもない、ノンバイナリーな単数形の代名詞「they」を選びました。パスポートのおける性別欄の国際規格も、男、女、Xと3つの選択肢になっています。一方で、日本の法律は、現在を生きる人々にあっているのでしょうか。生きづらさを制度的に解決するために法律があります。映画に出演される方々の生き方や選択が排除されない社会を一緒に作っていきましょう。

佐々木掌子(明治大学准教授)コメント

「性別」について知ること。感じること。考えること。めいっぱいが詰まった映画に出会えました。そもそも性別とはなんなのか?性別に根拠なんてあるのか? 立ち止まると実は摩訶不思議な性別という現象。「これまで自分の性別を疑ったことのない人」こそ鑑賞する価値ある作品です。

下山田志帆(サッカー選手)コメント

表情が、変わっていく。
「今の自分は好きですか?」の問いに、最初は暗い顔をしていた主人公の顔が、段々と輝いていく。女性らしさや男性らしさの壁に悩んだ主人公が「自分らしさ」を見つけるまでの長い年月を追いかけたこの映画。「世界で一番自分が好き」そんな風に少しでも多くの人が思えるように、スッと背中を押してくれる作品です。
女らしさと男らしさに悩み、様々なセクシャリティの人たちに出会ってから男女の壁が主人公から消えていく様子が、過去の自分と重なりました。

鈴木茂義(LGBT 教師の会、虫めがねの会)コメント

私自身も教員として仕事をしていますが、子どもや人の「揺れ」「揺らぎ」「不安定さ」を大事にしています。曖昧なものと共存していく大切さを再確認しました。

石本径代(俳優)コメント

ほんとにね
うちらは77億のマイノリティ集団なのだよ
誰がどうあってもええじゃないか
そう観終わっていつもの生活に戻ると、
瞬く間に溢れくるカテゴライズ
性別、年齢、出生地。体型、服装、肌の色。
少しずつ、少しずつ
世の中が変わっているように
これからもっともっと変わってゆけばいい。
変えてくのは、私たち。
小さな言動の積み重ねが、
これからの世界を変えていく。
私たちにはきっと出来る。
その背中をぐいっと押してくれる作品でした。
後半の大展開に拍手!!

(c)2019 Miyuki Tokoi

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