大劇場でのミュージカル公演が、少しずつ、かつ以前とは異なる形によってではあるが、今月からいよいよ再開される。その先陣を切るのが、劇団四季の作品群。同時期に複数作品が再開される中で、ここであえて『ライオンキング』を推すことに大きな理由はないのだが、強いて言うなら「問答無用の日本最長ロングラン作品だから」だろうか。 多くのミュージカルファンがそうだと思うが、大型作品を劇場で観られるのはじつに約4カ月ぶり。まずは“王者”の無事を確認し、本格再開に向けて心の準備を整えたい。『ミス・サイゴン』『四月は君の嘘』『天使にラブ・ソングを～シスター・アクト～』といった、本来ならば7月に上演されているはずだった、幻の話題作にも思いを馳せながら。