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マコチの急速なクズ男化を見逃している? 『モトカレマニア』高良健吾が生み出した憎めないキャラ

リアルサウンド

19/11/1(金) 6:10

 脱・MKM同盟と言いながらもなかなかマコチ(高良健吾)への気持ちを断ち切れないユリカ(新木優子)の元に、モトカレマニア歴20年選手のさくら(山口紗弥加)が現れる。真のモトカレマニアの登場で物語はさらに急展開を迎えた。『モトカレマニア』(フジテレビ系)第3話では、ユリカとマコチがついに本音で対峙する姿が描かれる。

 バリキャリに生きると気持ちを切り替えるユリカだったが、仕事でパートナーになったのはまさかのマコチであった。出会った時と同じ先輩・後輩という立場に浮き足立つユリカだが、親友のひろ美(よしこ)は「難波ユリカとして向き合え」と喝を入れる。ユリカはそんな親友からの発破もあってか、ついにマコチに想いを伝える。

【写真】急接近したマコチとユリカ

 「好き」と伝えたユリカは、ひろ美の言葉を思い出し、全力でマコチと向き合うことを決意。マコチに対して答えを出してほしいと、逃げずに伝えた。しかし、当のマコチは「ごめん、今は返事ができない」とあやふやな答えでごまかす。ユリカの恋は宙ぶらりん状態になってしまった。

 ユリカは、誕生日のハロウィン当日、突然さくらから食事に誘われ、憧れの作家であったさくらがマコチと同居していること、そして20年選手のモトカレマニアであることを聞いた。さくらはユリカに、小説のような恋愛に憧れてはいけないと釘を刺す。「幸せになれない」と自身の体験を交えて話すのであった。ユリカはその日の夜、家の前でマコチと会う。マコチはユリカの誕生日にプレゼントを渡し、それを喜ぶユリカに思わずキスをするのであった。

 喜ぶユリカの姿もつかの間、偶然目撃していたひろ美に関係を問われると、マコチは「付き合うとは言ってない」ときっぱり答える。そして「ごめん」と言って去ってしまうのであった。

 第3話にして急展開を迎え、最強のモトカレマニア・さくらが参戦。ユリカにビシバシ恋愛指南をしながらも、自分も20年以上も初恋の相手が忘れられないモトカレマニアだ。マコチとの関係は詳しくは明かされていないものの、現状は「ただそばにいてくれるだけでいい」と話している。20年もモトカレマニアを続けていたせいでだいぶ拗らせた世界観を持っていることが伺えた。そして、さくらが元カレと再会しているシーンも描かれた。今回ユリカに話した考えが今後変化していくのかにも注目したい。

 また、ここにきてマコチが急速にクズ化していることも特筆すべきポイントだろう。本作はユリカの視点で語られ、進行するために、私たちはついユリカ目線で作品に没入してしまう。故にユリカと同じように、マコチは輝いていて素晴らしい男性であると刷り込まれてしまっている。爽やかで仕事もできる、ズレているが憎めない、言ってしまえばそんな姿まで可愛い。いつだって穏便で優しく上品な男性だと思い込んでいる。

 だが、第3話のクライマックスで、ひろ美がマコチを罵倒するシーンでようやく目が覚めたはずだ。自分の恋愛感情を棚に上げて山下(浜野謙太)の存在を気にしたり、突然しゃしゃり出てきて仕事を応援したかと思ったら、告白された途端にキスをして、挙句付き合ってないときっぱり言ってその場を去る。何一つ誠意を持って向き合わず、常にユリカから逃げ続けているのだ。

 これだけユリカを振り回すが、それでも憎めないキャラクターのマコチ。高良の爽やかな笑顔と、優しい声を聞くと、ユリカのようにフラフラと吸い寄せられてしまう気持ちにも納得してしまう。

 山下とむぎ(田中みな実)、千鶴(趣里)を巡る物語も同時進行で描かれ、次週も大きく物語が動きそうな予感を見せている。第3話の時点ではクズ男ぶりが顕著なマコチだが、マコチのユリカに対する本心を解き明かすまで見逃すことはできない。願わくば、妄想マコチのような誠実なマコチの姿を見たい。

(Nana Numoto)

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