Fukushima 50(フクシマフィフティ)
20/3/3(火)
『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』 (C)2020『Fukushima 50』製作委員会
必見作。津波による福島第一原発爆発事故の際、原発内部にいた職員50人が、どう事故に対応したかを事実に基づいて克明に描いた大変な力作だ。
これまでの報道で概要は知っているつもりだった。しかし、吉田所長を演じた渡辺謙、当直責任者の佐藤浩市を始め、役者たちのこれ以上ない迫真の演技によって、彼らがどれほど命を顧みずに原発を止めようとしたか? 心揺さぶられ、涙なしには観られなかった。
特筆すべきは、官邸、東電、時の総理など、問題とされている人物も遠慮なく描いている点だ。関係者が存命の場合、日本では実話の映像化は難しいと言われてきた。そこに挑む若松節朗監督やプロデューサーの相当な覚悟を感じるのだ。少しでも多くの日本人に観てもらいたい。いや、原発反対、推進に関わらず、観るべき作品だ。
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