Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

WINNER ジヌ、フニ、ミノ、ユン……“2ボーカル2ラッパー”スタイル確立した各メンバーの強みと実力

リアルサウンド

20/8/2(日) 10:00

 WINNERが、7月22日にデジタルアルバム『Remember -JP EDITION-』をリリースした。WINNERは、YGエンターテインメントからBIGBANGに次ぐ新たなスター誕生を目指したサバイバル番組『WIN:WHO IS NEXT』で、2014年8月に本国デビューを勝ち取ったボーイズグループだ。

(関連:タイプ異なるApinkと(G)I-DLE、中堅担うWINNERとGOT7……注目のカムバックをピックアップ

 翌月には、日本でもデビューアルバム『2014 S/S -Japan Collection-』がオリコンウィークリーチャート2位を獲得するなど、大きな注目を集めてきた。2016年には最年少メンバーのテヒョンが脱退したことで、4人体制で新たな歩みを進めた。2ボーカル2ラッパーという独自のスタイルを確立し、さらにリーダーのユンをはじめメンバー自ら作詞作曲をする大きな強みを持つ。

 2020年4月から最年長のジヌ、そしてフニが順に兵役の義務を果たしに行ったことから、グループでの活動は休止状態に。しばらく離れ離れになるけれど、ファンと「お互いを覚えていよう」という想いが込められた『Remember』は、特別な響きを持つものになった。4月9日に発売された『Remember – KR EDITION-』は、5つの韓国主要配信サイトで1位を記録。海外20カ国のiTunesトップアルバムチャートで1位に、そして日本国内でもiTunesポップチャート、K-POPチャートで1位を獲得した。

 今回リリースした『Remember -JP EDITION-』では、タイトル曲「Remember」の日本語バージョンを収録。完全体でのカムバックを待ちわびる日本ファンへに寄り添うプレゼントになった。まだ少し先になりそうなグループでの活動再開。離れた時間こそ愛を育てるという言葉を信じて、今一度彼らの魅力を振り返りたい。

■透明感のある美貌と歌声を持つリードボーカル、ジヌ
 最年長でありながら、まるで末っ子と見紛うような可愛らしさを持つジヌ。デビュー前から番組を通じて、驚くほどの方向音痴であることや天然キャラな一面が発見され、端正な見た目とのギャップに萌えるファンが続出した。

 美しいビジュアルを充分自覚しており、自ら「キヨミ(かわいい人)」と言って見せることも。さらに、インタビューでアピールポイントを尋ねられると、メンバーからも「顔でしょう」と絶賛の声が上がる。だが、その外見だけでデビューを勝ち取るほど、この世界は甘いものではない。ジヌは「眠らない努力の天才」と評されるように、練習生時代からストイックに自分を磨き上げてきた練習魔。

 特に、その努力家な一面が垣間見えたのは、新体制となったタイミングだった。メインボーカルとして、その繊細かつ透き通るような歌声は、力強いラップとの鮮やかなコントラストを生み出し、WINNERらしさを際立たせている。『Remember』には、ユンが作詞を手がけたジヌのソロ曲「DDUK」も収録されているので、その透明感のある歌声に酔いしれてほしい。

■ワード、ファッション、振り付け……センス溢れるアーティスト・フニ
 リードラッパーでありメインダンサー、そしてサブボーカルと何役もこなすフニは、グループのムードメーカー的存在。会見では積極的にジョークを飛ばしたり、メンバーのコメントにツッコミを入れたりと、常に周囲に気を配り、雰囲気を良くしていく。

 その広い視野ゆえに、自分の魅せ方がうまいのだろう。183cmと言われている長身を活かして、通常ではミスマッチと思えるような難しいアイテムも、さらりと着こなしてしまう。また小学生のころからダンスが得意で、ダンスグループ ・Honest Boysの一員として活動。その実力を存分に発揮する形でWINNERの振り付けを手がけている。

 さらに、作詞・作曲もこなし、WINNERの楽曲にもフニのセンスがにじみ出ている。ラップでは高音パートを担当しており、まさにWINNERの支柱的存在だ。『Remember』にはフニのソロ曲「SERENADE」も収録。明るくてダイナミックなこの曲は、BIGBANGのSOLをリスペクトしている彼の美学が感じられる。人を楽しませ、自分を魅せる天才が創り出す独自のワールドをぜひ堪能してほしい。

■愛嬌とセクシーのギャップがたまらない実力派ラッパー、ミノ
 もともと韓国のアンダーグラウンドHIP HOPシーンで、ラッパーとして活動していたミノ。強気な眼差し&余裕を感じさせるセクシーな仕草で観客を魅了する。得意のビートボックスを活かしたパフォーマンスは「アイドル」という概念を超えた実力ラッパーだ。

 そんなアンダーカルチャーをベースに持つミノは、ファッションも攻めのスタイル。ファッショニスタとして、空港での私服ファッションに注目が集まる。一見すると近寄りがたいカリスマ性を持つ彼だが、バラエティ番組やSNSでは愛嬌たっぷりな一面を披露するのが、ニクいところ。

 2018年に念願の日本武道館でライブを開催した際には「初めて覚えた日本語は“一生一緒だよ“でした。覚えた通り僕は責任を取らないといけないですね」と語ったことも。クールそうに見えて、ピュアで涙もろく、しっかりと愛情表現をしてくれるところが、またズルい。(参照:HOMINIS)

 ズンと響く重低音の声は、その存在感が光りながらも、しっかりとメンバーの歌声と調和しているのも、彼の思いやり、優しさ、気配りのできる証。器の大きさと確かな技量があるからこそ、仲間を活かすパフォーマンスができるということを、ミノの動きから知ることができる。

■作詞・作曲をこなす完璧な末っ子リーダー・ユン
 WINNERが、多くのアイドルグループと異なるのは、リーダーが年下メンバーであるということ。4人となった新体制以降、マンネ(末っ子)となったユンは、フニと共にメインで作詞・作曲を手がける。K-POPど真ん中と感じられる王道サウンドから、しっとりとしたバラード、ダークなヒップホップ系と、いくつもの楽曲を生み出せるユン。そんなクリエイティビティ溢れる最年少がリーダーという実力主義。それこそが、WINNERの音楽性の高さを示しているように思える。

 また、日本語が最も堪能であり、ファンがWINNERの魅力を知る「入口」にもなっているユン。『Remember』には、彼の口癖である「Eat well,sleep well,rest well」を歌にした「WELL」がある。馴染みのあるフレーズを組み込むことで、いつもそばに感じられるように。ファンが寂しがらないように。そんな彼の粋なはからいが感じられる。自らが楽曲を作れる強みは、ファンへの愛がダイレクトに形になるということ。だから、WINNERとファンの絆は強い。

 ライブではユンがアコースティックギターを披露する「COLOR RING」(アルバム『2014S/S』収録曲)が、『Remember』では4人バージョンとして再レコーディングされている。穏やかで真面目なこの曲は、まるでWINNERの、そしてユン自身の根底にある温和な人柄がにじみ出ているようだ。もう少し先になりそうな4人揃ってのカムバック。そのとき、ユンがどんな楽曲でファンを包んでくれるのか。そんな日を夢見ながら、WINNERからの愛が詰まった置き手紙ともいえる『Remember』を繰り返し聴いていよう。(佐藤結衣)

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む