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恒松祐里、コロナ禍で意識変化…「全裸監督」に怖さも自信に昇華

ぴあ

恒松祐里

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飛躍著しい若手女優・恒松祐里がNetflixオリジナルシリーズ『全裸監督 シーズン2』のヒロイン・乃木真梨子を務めている。女優を目指し、アダルトビデオ業界に足を踏み入れ、山田孝之演じる村西の運命を変える役どころ。「本当に驚き、たくさん悩みました」とオファーを振り返る恒松の背中を押したのは、「この役を逃したくない」という強い思いだった。

「考えすぎかもしれませんが、将来自分の子どもが生まれたとき、『全裸監督』に出演したことがどんな影響を与えるんだろうって…。もしも大切な人を傷つけてしまったらという“怖さ”はありました。ただ、一緒に暮らす両親に相談したら『いいチャンスだし、今までで一番大きなオファーだね』って言ってくれて」(恒松)

加えて、覚悟を決めるきっかけとなったのが、コロナ禍での意識変化。『凪待ち』『スパイの妻 劇場版』など話題作への出演が相次ぎ、今春のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で演じるヒロインの幼なじみ役も好評を博すが、本人は「今は何が起こるかわからない世界。明日この仕事ができなくなるかもしれない…」と考えるようになったという。

「だからこそ、こういうチャンスをいただき、しかも自分自身が演じたいと強く思える役柄だったので、逃げたり、捨てたりしてしまうのはもったいないなと。(コロナ禍で)途中、撮影が中断することもありましたし、自分にとって半年間という長い時間、同じ作品に関わるのは初めての経験。やりきったことで、自信につながったと思います」(恒松)

自身が演じた乃木真梨子という人物は「つかみどころがない女性」だといい、登場人物が強烈な個性を放つ『全裸監督』の世界では「めずらしく普通で、個性が出しにくいキャラクター」だとも。当初は「他の役に比べて、味付けが足りない気がして焦った」そうだが、「逆に真っ白な状態こそが、乃木真梨子の個性だと気づいてからは、余計なものをまとわず、演じればいいんだって。心の奥にある葛藤や悩みを表に出すことは、ほとんどありませんが、そこは見てくださる皆さんに委ねられれば」と振り返る。

社会現象を巻き起こしたシーズン1が、主人公・村西とおるの立志伝だとすれば、シーズン2はさらなる栄華を極めようとモンスター化する村西が、バブル崩壊の日本とともに転落する姿が描かれていく。

「今回は“谷”。村西もどん底に落ちていきます。シーズン1がうまくいきすぎでしたからね(笑)。やっぱり、そうはうまくいかないかって…。乃木真梨子の目線でいえば、ライバルである黒木(森田望智演じる黒木香)との戦いも見どころです。村西に対する感情は、愛といえるものなのかわかりませんけど。登場人物はみんな欲望のまま、気持ちのままに生きているので、それを見るのは、やはり爽快だと感じてもらえるはずです」(恒松)

驚き、迷い、怖さ、そしてコロナ禍…。さまざまな思いが去来しながらも、最終的に『全裸監督 シーズン2』への出演は、女優・恒松祐里に大きな実りをもたらした。「チャンスだと思って飛び込んだ現場」だと振り返り、「私のことを知ってもらえる機会だと思いますし、これまで応援してくださった皆さんにも、今まで見せたことがない私を見ていただける。今後、いろんな縁にめぐり合えそうな作品です!」と未来への期待に、声を弾ませた。

Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督 シーズン2』
Netflixにて全世界独占配信中

取材・文・写真:内田涼

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