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東村アキコ、2PMジュノ主演『薔薇とチューリップ』実現の経緯を明かす 「クールなジュノくんと可愛いジュノくんが見たい」

リアルサウンド

20/6/12(金) 19:11

 『東京タラレバ娘』(講談社)、さらに現在日本テレビ系でドラマが放送中の『美食探偵 明智五郎』(集英社)などで知られる漫画家・東村アキコが6月12日放送の『あさイチ』(NHK総合)にゲスト出演した。

関連:東村アキコ インタビュー

 この日の放送では、東村の漫画制作の背景や、仕事に対する向き合い方が取り上げられたる。5年前の映像では総勢36人の中から10数人のアシスタントが現場に駆けつけ、意見交換しながら原稿を仕上げていく様子が紹介された。アシスタントとの何気ない会話がきっかけで新たなアイデアを得る様子も映し出され、みんなでアイデアを出し合いながら作品を仕上げる時間が東村の楽しみの一つだったとのこと。

 しかしコロナ禍になるとその仕事の方法にも変化が訪れる。常にアシスタントたちと同室で作業をしてきた東村だが、「密」になる環境を避けるために最少人数のアシスタント以外は全員リモート作業に切り替えたという。

 テレビ電話を使いコミュニケーションをとりながら、今までアナログで描いていた原稿をデジタルに移行。タブレットを使って作業している様子を明かした。

 もともと原稿を仕上げるのが早いことに定評のある東村だが、今回のタブレット導入でそのスピードはさらに増したという。アナログからデジタルでの作業に移行する際に苦戦する漫画家も多い中、東村は有事でも積極的に変化に対応していくバイタリティの高さを印象づけた。

 さらにこの日、東村は自身の人生哲学を「人生1回!仕事と趣味のごちゃまぜスタイル」と題し、趣味が高じて仕事になった作品を紹介。東村は2PMという韓国の男性アイドルグループの大ファン。2PMのジュノを主演にした映画を作りたいと、ジュノをイメージした主人公が登場する漫画『薔薇とチューリップ』(小学館)を描き下ろした。

 さらには、同じ“ジュノファン”の仲間と共に働きかけ実際にジュノを主演に映画化することに成功する。映画『薔薇とチューリップ』(2019年)ではジュノが1人2役で、世界的若手現代アーティストであるネロと温泉旅館で自分にそっくりな男性デウォンを演じる。

 本作について東村は「クールなジュノくんと可愛いジュノくんが見たいとみんなが言うんですよ」と話しており、ジュノの多面的な魅力を引き出す原作を描いたことをうかがわせる。

 さらに番組終盤では、重版が決定したばかりの『稲荷神社のキツネさん』(光文社)についても言及。町田真知子の原作を読んだ東村は、忙しいスケジュールの中に、強引にこの作品を入れたという。当時はアシスタントにも言わず、こっそり作業していたことを告白。

 東村にとって異例のビジネス漫画となる本作は、主人公が偶然出かけた京都の稲荷神社で、かつて祖父に憑いていたという白狐に出会い、商売繁盛やお金についてのスパルタ指導を受けるというもの。本作で白狐は「頑張らなくてもできること=才能」だと諭す。東村も自身のキャリアを振り返ると「頑張ったというより、ワイワイ楽しくやっているうちに20年が過ぎた」と話しており、白狐の言葉に深く共感した様子を見せた。

 最後には自伝的内容をまとめたエッセイ漫画『かくかくしかじか』(集英社)を紹介し、番組は終了する。随所から東村のバイタリティと、仕事にも趣味にも全力を注ぐ様子が伝わる放送となった。多くの連載を抱えながらも業務に当てる時間はしっかり分けており、終業後と土日は趣味や子供との時間に使っているという東村。作品を生み続けるパワーの秘密を少し覗き見たような気持ちになり、力をもらえた視聴者も多かったのではないだろうか。

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