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サウンドエディター石川孝子、パイロット版から携わる『ブラックリスト』の魅力を語る

リアルサウンド

20/4/30(木) 15:00

 4月28日より海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」にて独占日本初放送される『ブラックリスト シーズン7』。本作のサウンドエディターを担当する石川孝子のコメントが公開された。

【写真】スタジオの現場

 本作は、全米での放送開始以来、高視聴率を獲得し続けているジェームズ・スペイダー主演のアクション・サスペンス『ブラックリスト』の最新シーズン。『シーズン7』では、死んだと思われていたエリザベスの母親カタリーナ・ロストヴァの登場によって波乱の展開に。なぜカタリーナはレッドを拉致したのか、彼女の目的、レッドがエリザベスに対して守り通してきた秘密が明らかになっていく。また、本国アメリカでの好調な成績により、シーズン8の製作も決定している。

 2004年には海外ドラマ『デッドウッド~銃とSEXとワイルドタウン』にて第56回エミー賞の音響編集賞を受賞し、現在もハリウッドでサウンドエディターとして活躍する石川は、本シリーズにはパイロット版から携わっている。

 石川は、サウンドエディターの仕事について「テレビや映画の全ての音作りの責任を担う仕事で、最終的にミキサーが音をミックスダウンできるようにするために音を準備する人たちです」と説明。石川は、専門的な仕事に分かれているサウンドエフェクトのバックグラウンドを担当している。

 また、サウンドエフェクトについて、「バックグラウンドの大切さはすごくあるんですが、サウンドエディターの中でもないがしろにしてしまう人がいるんです。でも、私はバックグラウンドが基本と言いますか、人間の精神とかそういうところに関わっていると思うんです。ここは外国なんだとか、室内にいるけど外は雨が降っているんだとか、そこが異様な場所なんだとか、例えば、地下のシーンでもそんなに怖くない地下があったり、怖い地下があったりと、それはバックグラウンドだけでなく役者さんたちの演技もあるんですけど、視聴者の目や耳という五感ですよね。そういうのを自分はいじっているんじゃないかと思っています。だから、バックグラウンドというのは地味ではあるんですけどね、影響力が実はあると思っています(笑)」とバックグラウンドの重要性を語る。

 『ブラックリスト』をパイロット版から全シリーズ担当している石川・難しかった作業について、「『ブラックリスト』は今までやってきたテレビドラマの中で一番バックグラウンドを入れるのに大変ですね。毎回、登場人物たちが世界中のいろんな場所に行くので。エリザベスたちの本部である『郵便局』がありますけど、あれは毎回同じような音が使えるんですが、『ブラックリスト』はどんどん場所が変わるんですよ。私が知らないような国に行かれたりすると、地図を見ながら『ここはどこ?』なんて思ったりしていました(笑)。特に難しかったのは、シーズン1で、ブラックリスターの一人であるベルリンの乗った飛行機が墜落するエピソードですね。シーンのカットがあっちの飛行機になったり、こっちの飛行機になったりとかあって、とにかくカットが多くて難しかったです。ブラックリストはとにかく違う場所へのカットが異常に多いので、時間がかかります」と苦労を明かしている。

 本シリーズの魅力について石川は、「映画とかテレビドラマ作りの教科書みたいなお決まりの展開があんまりないことですね。余計なシーンがあんまりないのも好きなところです。いつまでも一つの話が続かなくて、何エピソードかするとすぐ解決するんですけど、その後ろにまた話が入り組んでいて、さらに話が進んでいくので、ズルズルと一つの話で持って行かれないというのも好きですね。それから、意外に登場人物たち全員が真面目なんだけど、パーフェクトじゃないところですかね。それにレイモンドが突然くだらない話をするところです(笑)。シリアスなシーンなのに、全然関係ない話をするでしょ。そういうのは個人的に大好きですね、笑いながら何度も見たりしています(笑)。あと、陸運局のグレンのような変なキャラクターが出てくるのが楽しいですね。アメリカに住んでいると分かるんですけど、陸運局は本当にドラマみたいに混んでいるんですよ(笑)。それに、レイモンドに頼まれていつも拷問するミスター・ブリムリーですね。いつも何の拷問をしているのか分からないのが面白い(笑)。ああいう人たちが出てくるとうれしいですね。長い間やっている中で、そういう人たちが同じような感じで出てきて、つながっている感じがあって好きです。それと、個人的に登場人物の中ではデンベが一番好きです。レイモンドへの忠実さがいいですよね。ところが彼もいろいろ悩んだりしていて、真面目なんだけどパーフェクトじゃないというようなのがあって好きです」と思い入れの強さを明かす。

 最後に、シーズン7の見どころについて、「『ブラックリスト』が始まってから、みんなエリザベスのお母さんであるカタリーナのことがずっと気になっていると思うんですよ。だからシーズン7の見どころは、彼女はいったいどういう人なんだろうかというところですね。ただ、それをここで言っちゃうとネタばれになってしまうので、そこはお楽しみです(笑)。カタリーナというのは、みんなが思っているような人なのか、それとも違うのかというところですね。みんな、想像を膨らませていたと思うんですよ。エリザベスもカタリーナは自分のお母さんですから、会いたかったんだけど、さてどうなるのかという感じです」とアピールした。

(リアルサウンド編集部)

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