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日本での活動を振り返り涙……。SHINee日本デビュー10周年記念ファンミーティングを詳細レポート!

ぴあ

左からオンユ、テミン、ミンホ、キー

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SHINeeが5月23日(日)、日本デビュー10周年を記念したファンミーティング『SHINee WORLD J Presents ~Bistro de SHINee~』をオンラインで開催した。

SHINeeが日本のファンに向けたファンミーティングを開催するのは、2018年7月に東京ドームで行った『SHINee WORLD J presents~SHINee SPECIAL FAN EVENT~』以来、約3年ぶり。その間にオンユ、キー、ミンホの兵役を経て、2021年2月にアルバム『Don't Call Me』で韓国での活動を再開させたばかりだが、5月31日には、末っ子メンバー テミンの入隊が迫っており、これが入隊前最後の日本ファンクラブ(SHINee WORLD J) 開催のイベントとなる。

1日限りのレストラン“~Bistro de SHINee~”で、SHINeeがファンへの感謝を込めたパーティーを準備するという設定で、トークやゲーム、そして7月28日に発売される3年ぶりの日本オリジナルミニアルバムからの新曲「SEASONS」、「SUPERSTAR」初公開を含むライブコーナーなど、約2時間の楽しい時間を過ごしたが、日本デビューからの10年を振り返り、メンバーたちが胸を詰まらせ、涙する場面も見られた。

トークコーナーではスーツ姿で近況報告

カッチリとしたスーツを着こなしたオンユ、キー、ミンホ、テミン。「こんばんは、輝くSHINeeです!」と挨拶をしてイベントがスタートしたが、ビストロという設定ならば、2018年に日本テレビの情報番組『スッキリ』でハリセンボンの近藤春菜に伝授されたギャグ、3人が「SHINeeです」と挨拶していき、最後にオンユが「支配人です」と落とすネタをぜひとも使ってほしかった気もする。

近況コーナーでは、「ミュージカル『タイヨウのうた』に出演しています、バラエティ番組の出演も準備中です」というオンユ、「レギュラーでバラエティ『驚きの土曜日』に出演していますし、そろそろソロの準備もしないと……」というキーは、図らずも韻を踏んで自分で大爆笑。「ネギの価格が高騰している」という韓国内でのニュースに、キーが自宅のベランダでネギを栽培している映像が使われたという話になると、テミンが「キーさんがそのネギで、ネギキムチを作ってくれました。結構、美味しかったですよ! でも、食べると顔がムクむ」とツッコむ。

ミンホは「(キム・ゴウン主演の恋愛ドラマ)『ユミの細胞たち』の撮影中です、楽しみにしていてくださいね」とアピール。「新作ソロ曲『ADVICE』で、新しい僕の音楽やスタイルを見せたかった」というテミンは、「日本のLINE MUSICでも1位」になったと聞いて、「嬉しいです。だけど皆さんと会って、思い出を作りたかった」と、ちょっぴり寂しい気持ちを吐露した。

日本デビュー10周年と聞いて、「時間って早いですね~。韓国デビュー曲「Replay」を日本デビュー曲として日本語で歌ったのが10年前だと思えないくらい。海外に行けない今、皆さんに会いたい気持ちが大きくなって、早くまたツアーに行きたい気持ちです」としみじみと言うキーに、「意味ある10周年に皆さんと一緒に過ごせなくて寂しいです。だから、20周年は、一緒に過ごしましょう!」とニコニコしながらテミンが言うと、「20周年まで頑張ります!」とミンホとオンユが力強く宣言した。

4人の空気感があふれ出たゲームコーナー

ゲームコーナーでは、ビストロにちなんだ5つのゲームに挑戦。目隠しをしてほうきとちりとりを持ったふたりを、別のふたりが誘導してゴミを集める“お掃除ゲーム”では、目かくしをしたキーをテミンがステージの先端ギリギリまで誘導してふざけたり、記憶力を試される“テーブルセッティングゲーム”では、キーがカップをシャッフルしてシェルゲームを始め出す。

3人がリレー形式で粘土で作ったお題をひとりが当てる“オーダー伝言ゲーム”では、キーとミンホが「バイク」を完成させ、やることがなくなったテミンが横たわる人を作ってしまい、回答するオンユを「(韓国語で)じ……事故?」と驚愕させてしまう場面も。

食材を運ぶ“クッキングトスゲーム”では、最後に受け取る役目になったオンユが大きなボウルを背中に背負って「カメ」と、モノボケを発動。それを引き金に、ルール無視でボケまくるメンバーたちの自由ぶりに、キーが「俺の人生にルールなんてない!」と悪い顔でつぶやく。

“テーブルクロス引き”では、2番手オンユが一発で成功させると、そこからステージ上でピクニックを始めるコントに突入。その後も電話をするジェスチャーのキーが「仕事中に電話はやめてください」とMCにツッコまれると、「お母さんと電話してるんだけど。仕事よりお母さんの方が大事だって!」と返し、またも爆笑を誘う。冒頭ではビストロで働くSHINeeという設定に、キーが「時給はいくらですか?」と言うシーンもあったが、こういう細かいボケもすべて日本語でできてしまうところが、日本活動10年のキャリアを物語る。

ライブコーナーではサプライズ演出に涙が!

ライブパート前のVCRで流れた曲は、「Bodyguard」という意外すぎる選曲。ビビッドなカラーの衣装に着替えて登場したSHINeeは、ここからアーティストとしての本領を発揮。オンユ、キー、ミンホの除隊後初の活動曲となった「Don’t Call Me」、そして最新曲の「Atlantis」で力強くも華やかなパフォーマンスを見せる。

3曲目は日本オリジナル曲の「Diamond Sky」。振付のないボーカルを重視した曲だが、ライブではファンと一緒にサビでハンドサインを掲げて会場がひとつになる曲で、ファンにとっては思い出の多い歌だ。そして、ライブで笑っているジョンヒョンのことを思い出してしまう曲でもある。

「『Diamond Sky』は久々のステージですね。昔のステージが記憶に残っていますが、早く皆さんの前で歌いたいですね」とキーが言えば、「日本の曲を歌うのが久しぶりで、緊張して歌詞を忘れてしまいました」とテミンが笑う。

メンバーたちが日本での活動の話を始めると、ここでサプライズの日本での活動を振り返る映像が流れ出す。「(韓国語で)急に?」(ミンホ)と驚きながら日本デビューを発表した2010年末の初ワンマンコンサートのシーンを見て「若かったー」と笑うキー。2012年の初アリーナツアーを埋めたペンライトの海、2013年、ジョンヒョンが「SHINeeは何があっても、この5人で突っ走っていきたい」と誓った2度目のアリーナツアー、さらに初の東京ドーム公演を発表した2014年、大騒ぎの広島公演。

2015年、念願の初東京ドームで円陣を組んで上がったステージでの「Tokyo Dome! Are You Ready?」の叫びと、ステージ上で涙で肩を組む5HINee。2016年の2度目のドーム、2017年、名古屋で迎えた日本での100回公演記念。そして、5本のスタンドマイクにピンスポットが当たった2018年の4人での東京ドームと、4人で固く手を握ったオンユ、キー、ミンホ、入隊前の東京ドーム。最後に現れた、「Always by your side」というメッセージ――。

次々と思い出のシーンが映し出され、「なんですが、いきなり! でも、10周年って時間が早いですね」と口にしたキーの瞳からは、涙。メンバーたちもサプライズに驚いてすぐに言葉が出てこず、「どうですか」と振られたミンホがキーの涙に気づき、「涙!」と言うと「(韓国語で)お願いだから言わないで~」と涙をぬぐうキー。

「本当に感動をもらいましたが、この感動と感謝の気持ちに応えたい」というミンホを受けて、オンユが「それで、「SEASONS」を準備しました」と、新曲に触れる。その言葉に続けてキーが、「初ドームの最後の曲「LOVE」に繋がる、新しいアルバムに入る曲です。今の僕たちが伝えたいことを歌詞に乗せています。今日、初披露です」と言ってバラードの新曲「SEASONS」を熱唱したが、まるでテミンからのしばしのお別れのメッセージのような歌詞に、オンユの声が揺れる。大人になった今のSHINeeによく似合う、正統派R&Bスタイルのバラードだ。

そして最後は、「MVも撮ったし、アルバムの準備も終わりました。皆さんが楽しんでくれたら嬉しいです」(キー)と、7月にリリースされる日本オリジナルアルバムのタイトル曲「SUPERSTAR」も初披露。ピアノを弾くアクションのイントロから、ポジティブなメッセージをファンキーなトラックに乗せて歌うポップな曲は、サビで星の形を作るジェスチャーが印象的だ。歌い終わるとキーが「僕たちもテンションが上がる曲です」と感想を述べた。

SHINeeとファンの間の「Always by your side」というメッセージ

「日本デビュー10周年を記念した楽しい1日でした。みんなはどうでしたか?」とミンホに最後の挨拶を促されると、オンユは「(韓国語で)久々のファンミーティングで、皆さんと一緒に遊べて楽しかったです。実は、最後に少し動揺しちゃって歌っているときの表情が固くて、すみませんでした。でも、すごく楽しかったです。感動もしたし。早く皆さんとお会いしたいです。感謝しています。ありがとうございました。愛しています」と照れ笑い。

テミンは、「(韓国語で)まず、今年は本当に……」と言い出したが言葉に詰まり、オンユに背中をトントンされる。察したキーが「じゃあ、ミンホくん」とトスを投げ、ミンホが「(韓国語で)今日、すごく楽しかったです。さっき、10周年記念の映像を見て、すごく感動して、言葉にならない感情が沸いてきました。メンバーたちも同じだと思うけれど、このような場を作っていただき、感謝しています。早くまた会って、このようなステキな時間を作れたらと思います。ありがとうございます」と感謝を伝える。

キーは日本語で、「久しぶりのファンミーティングは、オンラインという形でしたが、たくさんの方に応援していただき、ありがとうございました。ずっと走って活動してきました。言葉で表せないくらい、いろいろな経験、たくさんの愛と応援をいただきました。今までのストーリーを映像で見たら、いろいろなことを思い出して、涙を見せちゃったんですけれど、みんなで頑張ってきたので、これからも、SHINeeとしても個人としても頑張っていきたいし、早く皆さんに会えたらいいなと思います。ずっと応援してくれて、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!」と最後の挨拶を締めた。

最後の挨拶では、人前で涙を見せたくない気持ちが強いテミンの姿がステージには見えなかったが、人生の半分をSHINeeとして過ごしてきた彼はもうすぐSHINeeを離れなければならない。オンユ、ミンホ、キーが不在の間のソロ活動中も、「SHINeeのテミンです」と言って、彼らの空白を埋めてくれた。テミンの空白は、ステージの上にいるこの3人が埋めてくれるはずだ。

久々に見た、小さなネタでも何でも笑いあって、進行そっちのけで楽しむSHINee。そして、いつものように素晴らしいパフォーマンスでファンの目をくぎづけにするSHINee。彼らは「Always by your side(ずっとそばにいるよ)」というメッセージをくれたが、ファンからも彼らへの「Always by your side」という気持ちを再確認できるファンミーティングだった。

取材・文:坂本ゆかり

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