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中井貴一×三谷幸喜、『記憶にございません!』コメンタリー収録でも抜群の相性を発揮

リアルサウンド

20/4/27(月) 12:00

 映画『記憶にございません!』のBlu-ray&DVDが4月29日に発売される。都内スタジオにて、スペシャル・エディション特典となる三谷幸喜&中井貴一のオーディオコメンタリー収録が行われた。

 本作は、「もしも自分が、ある日突然総理大臣になったら……?」という空想から生まれたオリジナルストーリー。嫌われ者の総理大臣が記憶喪失となり、別人のように善良になったことから珍騒動が巻き起こる。主人公の総理大臣を中井が演じたほか、ディーン・フジオカ、佐藤浩市、草刈正雄、石田ゆり子、小池栄子、木村佳乃ら豪華キャストの共演も話題となり、興行収入36億円を超える大ヒットとなった。

参考:三谷幸喜は意図しなかった!? 『記憶にございません!』寓話だからこそ生まれてしまう現実との比較

●初めて明かされる撮影の裏側

 中井は、オーディオコメンタリー収録に初参加。一方、これまでに何度も経験しているという三谷は「一番、評判が悪かったのは佐藤浩市とやった『ザ・マジックアワー』」と打ち明け、中井も「うるさすぎたからなんですか?」と笑うなど、息ぴったりの掛け合いで収録は始まった。

 総理が入院している冒頭シーンについて中井は、「足をベッドに強打して、右足のくるぶしが倍に腫れた。1週間くらい痛かった」と初告白。「なんで言わないんですか?」と気遣う三谷だったが、「変な心配をかけたくないし」という中井の返答には「だったら、今も言わないでほしかったな」と不満げな表情。さらに「たぶん、(採用したのは)強打した時の画じゃないと思う」と続けると、中井が「なに責任を逃れようとしているんですか(笑)」とクレームを入れるなど、二人の関係性が垣間見えるトークを展開していく。

 ここで警官役の田中圭が登場すると、中井は「昔、親子役をやったことがある」と明かし、「どっちが息子役?」と三谷。「俺が息子役って、どんな親子だよ」とツッコむ中井に、三谷が「死んだお父さんの若い時みたいな」と食い下がると、中井は「そんな深読みしなくたっていいじゃない」と呆れながらも大笑いだった。

 他にも、事務秘書官役の小池栄子は「ポテンシャルがすごい」(中井)、衆議院議員役のROLLYについて「あそこまで振り切った緊張度合いの人は、初めて拝見した(笑)」(中井)、ディーン・フジオカは「芝居中も(ディーン・フジオカが)崩れない」(中井)、吉田羊との出会った際、「最初は風変わりなロシア風の帽子をかぶっていて、アニメの登場人物かと思った(笑)」(三谷)、大工役の寺島進は「昔シェイクスピアの舞台に立ったことがあるらしく、想像しただけでおもしろい。舞台に呼びたい」(三谷)など、豪華キャストへの思いや撮影秘話が次々に明かされた。

 また、本作の見どころといえる中井と佐藤浩市の長回しシーンが映ると、三谷は「絶対にできるスキルを持った俳優さん。どう考えても長回ししたかった」と、信頼する役者二人に対する本音を吐露。同じく長回しとなった中井と吉田による、総理と野党党首のホテル密会シーンについては、ロケハンをした際に「広いし、おもしろいからワンカットで行こうと思った」と振り返り、「長回しの中で、どれだけ吉田羊さんが(セクシーに)変貌するかっていうのが撮りたかった」とも。「もっと変貌してもよかったと本人は言っていたけど、僕の倫理観ではこれが限界だった」と続けると、中井は大爆笑だった。

 作品についての“反省”にトークが及ぶと、三谷は「映画1本につき、『あぁ、しまった』というのが10個以上ある」。対する中井も「反省することが多すぎるから、公開前のキャンペーン中には観ないんですよ。人は『大丈夫』っていうけど、反省しか見えなくなってしまうので」と、意外な一面を告白。一方で、「佐藤浩市さんに聞いたら、『反省なんてしないよ。俺、意外とよくやってるなと思う』って」と、一蹴されたことを明かして笑わせた。

 今作ではあくまで脚本・演出を担う三谷だが、「この声は、僕なんです」「このピアニカは、僕が弾いているんです」など、実は様々な形で作品に携わっていることにも言及。他にも、公開時に「どこに出ているのかわからない」と話題になった天海祐希出演シーンの解説や、外務大臣役の飯尾和樹の耳が大きい理由、豪華セットの裏話、中井が思う“役者の引退”についてなど、一瞬たりとも聞き逃せないトークを繰り広げた。

●三谷「1番の見どころは、俳優さんたちのお芝居」

 収録を終えた三谷は、「中井さんと話すことでいろいろ思い出してきました。ベッドに足を打って痛かったとか、知らなかったことや、いろんな思いがわかって楽しかったですね」とコメント。“見どころなど、メッセージをいただけますか?”とお願いすると、「いつも同じようなことになっちゃうからな……あとでメールしてもいいですか? 家で繰り返し観てほしいとか、細部まで楽しんで観てくださいとか、いつもそんなことばかり言ってるから(笑)」と、最後までブレない三谷節でコメンタリー収録を締めくくった。

 なお、後日届いたコメントは以下の通り。「僕の映画の1番の見どころは、俳優さんたちのお芝居です。今回の映画でも、素晴らしい俳優さんたちが画面の隅々で素晴らしい演技をしています。DVD、Blu-rayでぜひ何回も繰り返して観て頂いて、そのお芝居をお楽しみ頂ければ幸いです」。

 スペシャル・エディションには、このオーディオコメンタリーのほか、イベント映像、「まったく記憶にございません」メイキング&インタビューなども収録されている。(nakamura omame)

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