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「1人のダンス」安楽涼の最新作「追い風」8月公開、幼なじみのラッパーが本人役で主演

ナタリー

20/6/3(水) 12:00

「追い風」ポスタービジュアル

「1人のダンス」で知られる安楽涼の監督最新作「追い風」が、8月7日より東京・UPLINK吉祥寺ほか全国で順次公開される。

主演を務めるラッパーのDEG(出倉俊輔)がMOOSIC LAB 2019の長編部門で最優秀男優賞・ミュージシャン賞をダブル受賞した本作。主人公はつらいときもいつも笑って生きてきた28歳のDEG本人だ。自分自身を傷付けながら、人に合わせ愛想笑いをするDEGは、アーティストとしては評価されずにいた。そんなとき、友達の結婚式にずっと好きだったひかりが来ることを知る。

安楽自ら監督・主演を務めた「1人のダンス」にも主人公の友人役として出演していたDEG。2人は実際に東京江戸川区の葛西で育った20年来の友人であり、安楽は「DEGは辛い時もいつも笑ってきた。そんな笑う彼を心の底ではずっと理解できずにいたのですが、ある瞬間を目の当たりにしました。見た事ない程に自らと向き合い、そして最高に笑う姿を。この映画は、DEGの人生のたった一部を切り取りました。彼がこれからもずっと幸せに笑えればいいなって思っています。これはDEGの、そして俺達の追い風」とコメントしている。

映画にはDEGと安楽のほか、片山享、柴田彪真、関口アナン、サトウヒロキ、大友律、大須みづほ、柳谷一成、アベラヒデノブ、吉田芽吹、山本奈衣瑠、高木直子、宮寺貴也、マックス、藤田義雄、木村昴、RYUICHIが出演。5月25日深夜に死去したダンサーで役者のユミコテラダンスもキャストに名を連ねている。

現在、予告編がYouTubeで公開中。「ひかりの歌」で知られる映画監督の杉田協士、愛知・シネマスコーレ副支配人の坪井篤史、新潟のシネ・ウインド支配人の井上経久によるコメントは下記に掲載した。

※高木直子の高は、はしごだかが正式表記

DEG コメント

「お前の映画を作る」そう言われた日の事を覚えています。
笑えてればいいと思って自分はいつからか生きていました。今も間違ってはいないと思っています。それでも映画を撮るにあたって、
再び自分の人生と向き合うことで本当はこんな事を思っていたんだと気づきました。
悔しくて仕方なかったです。でもそれ以上に自分のこれからに強い風を吹かせてくれたのも確かです。幼馴染みとこんな人生に付き合ってくれたスタッフ、キャストの皆んなで作った西葛西の映画を是非見てほしいです。

杉田協士 コメント

DEGが初めて文具店でノートを買った日を思う。こどものころ、自分のために手に取ったノート。それはまっしろだった。
描かれないその時間も、この映画には映っている。DEGは言葉を書き殴る。そのページにはいつも余白があって、書かれない言葉もまた残されていく。
いつかの自分のために空けてある余白。それは西葛西という街の至るところにある隙間でもあって、そこを通り抜ける風を集めて、DEGは歌う。

坪井篤史 コメント

若い映像作家に期待してはいけない。でも安楽監督には期待できる。というか早く新作作って!って安楽さんを焦らせたい。
そんな安楽さんの新作「追い風」。観たら、安楽監督最新作が待ち遠しくなりますよ。

井上経久 コメント

SNSをはじめ酷い言葉が飛び交う世界で、また見えないウイルスにおびえる社会で、《いま誠実であること》《いま必要なこと》をよく考えます。常に笑顔を絶やさないDEGさんと、彼の態度に対し時に憤る安楽監督や仲間たちとの関係。そしてあの子どもとその台詞。一観客には分かりえない当事者同士の思いや感情が詰まっているのでしょう。そんな感情から距離のある私がそれでもこの映画に惹かれるのは、安楽監督とDEGさんにとって《いま誠実であること》《いま必要なこと》が描かれているからだと思います。不安な時代に誰もが戸惑う、
そんな今こそ届けていきたい作品です。

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