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片桐仁演じるアマビエも話題に 『妖怪シェアハウス』小芝風花が体現するブレない女性像

リアルサウンド

20/8/23(日) 13:25

 妖怪たちとともに暮らすことで、彼らの助けによってさまざまな危機を脱してきた目黒澪(小芝風花)。しかし、神社の神主・水岡譲(味方良介)からは、澪のせいで人間界と妖怪界の均衡が崩れていると言われ、そのことで世界に災いが起きていると責められてしまう。

 『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)第4話では、シェアハウスを出る決意をした澪が、その引越し資金を稼ぐ方法を模索。こんじゃくプロダクションの社長・原島(大東俊介)からは、ネットでバズネタを見つけて書籍化したら金一封を出すと言われたことを思
出し、澪自らnoteで記事をバズらせるために奮闘しはじめる。

 「noteでバズらせる」とは簡単に言っても、最初はネタが思いつかない。しかし澪は、「妖怪と一緒に暮らしている」という自身の置かれたとんでもなく特異な状況を活かし、どん底体験を妖怪たちが救ってきたこれまでの境遇をアレンジして記事を作成。“長屋の住人さん”というペンネームで配信しはじめると、たちまちそのnoteがバズり、ネット界隈で評価を得ていく。実はそのバズりの根源には、6万人のフォロワーがいる“しらはま”という人が拡散した経緯があったのだが、アナグラム的にこれは“原島”の策略があったのではないだろうか。

 なにはともあれその後も順調にPV数が伸びていったものの、ひょんなことから酒井涼/酒呑童子(毎熊克哉)との2ショット写真が流出してしまい、澪の身元も判明。編集プロダクションに勤めていることが明らかになったことで、すべては企業が絡んだ作り話の策略だとファンが引いていってしまう。徹底的にリアルを求め、あることに批判が集まれば右にならえで同意する現在の世論を反映したような展開に。

 今回はそこに妖怪仲間のアマビエ(片桐仁)が登場し、澪に降りかかる災いを予言して不思議なパワーで退散。バズったり炎上したり大忙しな澪だったが、他人の評価に左右されず自分のことは自分で決めるという教訓を得る機会になった。

 第1話では正真正銘の“クズ彼氏”に振り回される姿が印象的だった澪。今回も前半はネットの反応に右往左往する彼女だったが、アマビエからの教訓もあり徐々にブレない女性へと成長していく。そんな澪の吹っ切れたような明るさと強さは、小芝風花が演じているからこそ説得力も増す。前クールのドラマ『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)においても、一心不乱にひとつの物事を追いかけ続ける凛とした振る舞いに、彼女の演技の奥行きを垣間見た。何事にも自信を持てなかった気弱な女性が、妖怪たちとのシェアハウスにより自分を確立していくさま。だんだん妖気をまといはじめていることが気がかりではあるものの、そんな澪と小芝風花のさらなる成長に後半戦も期待していきたい。

■原航平
ライター/編集者。1995年生まれ。「リアルサウンド」「クイック・ジャパン」などで、映画やドラマ、YouTubeの記事を執筆。Twitterブログ

■放送情報
『妖怪シェアハウス』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:15~24:05放送
出演:小芝風花、松本まりか、毎熊克哉、池谷のぶえ、内藤理沙、大東駿介、味方良介、柾木玲弥、宮本茉由、大倉孝二
脚本:西荻弓絵、ブラジリィー・アン・山田、綿種アヤ
演出:豊島圭介、山本大輔
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、宮内貴子(角川大映スタジオ)
制作:テレビ朝日
制作協力:角川大映スタジオ
(c)テレビ朝日
公式Twitter:https://twitter.com/youkaihouse5
公式Instagram:https://www.instagram.com/youkaihouse5/

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