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ハンブレッダーズ×reGretGirl、共鳴する2組が馴れ初めと音楽論を語る【座談会前編】

ぴあ

ハンブレッダーズ×reGretGirl

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6月、東名阪でスプリットツアー『この先の人生で忘れられないツアー』を開催するreGretGirlとハンブレッダーズ。ともに大阪出身、世代も一緒、メジャーデビューのタイミングもほぼ同じ……と共通点が多く、これまでも何度も対バンを繰り広げてきた2組だが、こうして一緒にツアーを回るのは初めてだという。そのツアーを記念して2バンドのメンバー全員による座談会が実現! 前編となる今回は、2組の馴れ初めからお互いの音楽論までを語り合ってもらった。

ーー今回こういう形で一緒にツアーをやるっていうふうになったのはどういう経緯だったんですか?

平部雅洋(reGretGirl) これはreGretGirl側から熱烈なオファーをしまして。同世代で同郷の大阪の2組で何か面白いことをやって盛り上げていけたらいいなと思って誘わせていただきました。いつもハンブレッダーズ、僕らのことを誘ってはくれるんですけど、僕らの誘いには全然のってくれなくて……。

でらし(ハンブレッダーズ) はははははは!

平部 今までいろんな企画をやってますけど、ついに、満を持して開催します。

――つまり、ハンブレッダーズは今までは蹴ってたんですか?

ムツムロアキラ(ハンブレッダーズ) いや、そうですね……蹴ってましたね(笑)。

でらし 違う違う!

ムツムロ まあ、スケジュールとかがなかなか合わなくて(笑)。その、嫌いとかじゃないですよ。reGretGirlはすごい好きです。平部のことは好きでも何でもないんですけど。

ムツムロアキラ(ハンブレッダーズ)

平部 僕はムツムロのこと好きなんですけどね(笑)。

――2組とも大阪出身ですが、初めて知り合ったのはいつなんですか?

平部 あれは2017年だったかな、「MINAMI WHEEL」っていう大阪のサーキットイベントで。ちょうど僕らもハンブレッダーズもじわじわ人気が出だしたぐらいで……。

ムツムロ じわじわってあんまり言わないよ、自分で(笑)。

平部 いや、これは事実を述べてるだけ(笑)。そのときにハンブレッダーズ側から挨拶してもらって、企画ライブをやるから出てくれませんかっていうのが最初ですね。

でらし そこで平部さんに挨拶して、心斎橋Pangeaでやった企画に出てもらって。ライブでしたね。

――初めてやった時は、お互いどういう印象だったんですか?

平部 初めて挨拶したときは結構でらしがガンガン喋ってくれたんです。でもいざライブになると、お互い内向的なんで、全然愛想悪いみたいな(笑)。お互いにめっちゃ人見知りしてました。

でらし 平部さんに初めて挨拶しに行ったときは「覚えてもらおう」っていうスイッチが入ってたんだけど、いざ自分たちの企画ってなるともう完全にスイッチがオフになってたのかな。すいませんでした(笑)。

ムツムロ だから徐々に徐々になんですよね、本当に。その当日も、打ち上げとかやって仲良くなったっていう感じは全然なかったですね。打ち上げもやってないんかな?

平部 俺ら、いつもすぐ帰るから。

ムツムロ あ、一緒一緒! だからそこで交わるというか、魂が共鳴することもなく。

でらし 会話も「どこでライブやってるんですか?」みたいな、マジで初対面でよそよそしい感じでね。

ムツムロ 友達の友達がやっと友達になるみたいな感じの。

――じゃあ、本当に第一歩だ。

ムツムロ 第一歩というか、第0.5歩目くらいの(笑)。

平部 ちっちゃい一歩やったね。

――今は魂共鳴してます?

平部 今はもうバチボコ。

ムツムロ 言葉! バチボコ共鳴してます(笑)。

reGretGirl

同じ時代を生きてきて、二人三脚のペースで上がっている

――前田さん、当時ハンブレッダーズについてはどういう印象を持っていました?

前田将司(reGretGirl) ライブはかっこよかったですね。でも喋った記憶がまったくない(笑)。

ムツムロ 本当そうだよね。当日、もちろん平部とは話したし、とっくんともちょっと話したんだけど、将司はたぶん一言も喋ってない。でも次に会ったときに、何か舎弟キャラみたいな変なノリで来て。

――舎弟キャラ?

ムツムロ 大部屋の楽屋で「ムツムロさん、おつかれさまっす」みたいな謎の絡み方をしてきて。なんか「ほしいものあれば買いに行きます」みたいな。ひと絡みもしてないのに(笑)。そのまま変な奴っていう印象のまま来てますね。

でらし でも木島さんと将司って仲良いよね?

木島(ハンブレッダーズ) 今はもう仲良く喋りますね。

前田 誕生日一緒なんですよ。

でらし え、そうなの?

前田 LINEに木島から「お互いおめでとう」って来て、そうなんやって(笑)。

平部 でも、それから対バンが多くなっていきましたね。そこからほんまに同じペースで進んできている感じがあるんです。イベントとかで当たることがどんどん増えて。

でらし 地方のイベントとかでも「またreGretGirlと一緒や」みたいなこと、結構ありましたよね。

ムツムロ やっと周りが気づいてきた。同い年で音楽性も似てるって(笑)。それでもう1回企画に呼んだんだよね。

――その頃には仲良くなってたんですか。

ムツムロ そうですね。なんか、木島がすごい、とっくんと2人で……。

木島 プライベートで飲みに行くようにもなったり。

十九川宗裕(reGretGirl) 好きなバンドが一緒やったんで、一緒にライブ観に行って飲んだりしてっていう感じで。

でらし あとすごい木島さんは、よくreGretGirlのライブを観に行ってますね。

平部 うん。木島から一番愛を感じます。

ムツムロ 木島が突出してる(笑)。

木島 なかなか大阪にいなかったんですよ、同世代のバンド。みんな上京しちゃったりして。

木島(ハンブレッダーズ)

ムツムロ そうなんだよね。みんな結構上京するの早いんだよな。

――本当に同じぐらいのペースで上がっていて、メジャーデビューのタイミングまでだいたい一緒で。

ムツムロ 本当にそうなんですよね。不思議な話やんな。

平部 ほんまに「同世代」という感じですね。ちょうどハンブレがちょっと大きなところでやったら僕らもそこでやるようになったし、僕らがちょっと大きいところでやったらハンブレもやるし。同じ規模感で、二人三脚ぐらいのペースで行ってる唯一のバンドじゃないかな。

でらし 同じ時代を生きてきて、同じ音楽を聞いてきたんだろうなっていう感じもするし。

平部 僕はムツムロの書く歌詞が好きなんです。ハンブレッダーズにもラブソングみたいな曲があって、その書き方が僕には絶対ない視点を持ってたりとか、曲とかの要所要所に、僕、結構洋楽も聴くんですけど、好きなツボがいっぱい隠されてたりして。同じ時代を生きてきたんだと思う瞬間が結構あります。

――今回、スプリットツアーをやるわけですけど、2マンでツアーやるってのは初めて?

平部 そうです。このバンド同士では初めてですね。僕ら自体はスプリットで2マンツアーっていうこと自体初めてなんですよ。そういうのをやりたいとずっと思ってて。じゃあそこにどのバンドを呼ぶかってなったら、ずっと一緒にやってきてる、同世代のハンブレッダーズがいいなと思って。

でらし スプリットツアーって、バンドっぽいじゃないですか。大好きなんですよ。だからすごく嬉しかったですね。今までハンブレッダーズは何回かスプリットツアーをやったことあるんですけど、年下だったりちょっと先輩とだったんで、こうやって全く同じ世代で、生まれ育ってきた環境も一緒のバンドとやるっていうのは、なかなかない機会だなと。

でらし(ハンブレッダーズ)

――どうですか、前田さん。

前田 一緒に3ヶ所も回るのは嬉しいですね。仲良うなるわ。

でらし ははははは!

違うタイプだけど、不思議とシンクロしてる

――確かにスプリットツアーでバンドっぽいっすよね。曲聴いてもすごく思うんですけど、ハンブレッダーズってそこに対する憧れというのか、思い入れというのか、強いんじゃないかなと思うんですよね。

ムツムロ バンドであること。それはそうですね、まあ自分がそうだったってだけなんですけどね。今高校生だったら絶対ヒップホップやってるし。自分が全く他人だと思ってる人と同じような気持ちになるって原体験はロックバンドであったから、ロックバンドやってるっていう。いまだにロックバンドが一番かっこいいんじゃないかなって思い続けている節はありますね。ここ3、4年、日本語ラップばかり聴いてるんですけど、それをやるってなったら、やっぱりこのバンドで、ってなるので。

――逆にreGretGirlは、めっちゃライブやってるし、ツアーもバリバリやってるけど、曲の広がり方としては、いわゆるライブハウスの現場とはちょっと違う広がり方もしながらここまで来てると思うんですよ。そのへんの違いはあるのかなって。

ムツムロ ああ、そのへん聞いてみたい。

平部 僕ももちろんバンドが好きやし、バンドサウンドは大事にしてるんですけど、それこそ僕はピアノを最近弾くようになったり、ギターロックバンドっていう枠にとらわれへんようになってきました。それこそバンド以外の音楽も聴くし、いろんなとこから吸収してアウトプットしていきたいから。今後、それこそ僕がギターを下ろして歌う日が来るかもしれないしとかっていうのはすごい考えながら最近曲を作ってますね。自分にできるだけ枷をかけず。3人で大きくなっていけたらなって思ってます。

ムツムロ 原体験的なものっていうか、reGretGirlを続けてる理由っていうか、何がバンドやりたいって最初の衝動になってたの、平部は。

平部 最初は本当に親の影響もあって。お父さんがドラマーやったりとか、音楽に触れる機会がめちゃくちゃ多くて、小学校ぐらいのときから僕も見様見真似で、ちょっと教えてもらいながらドラム始めて。中学は軽音楽部がなかったから吹奏楽部に入ったりして、そうやって音楽に触れ合いながら高校生になって、軽音楽部に入ってドラムやろうと思ったらなんでかボーカルになって。でももともとバンド1本でやっていこうとは思ってなかったんやけど、大学生に入ったときぐらいに、当時の彼女に振られてたのがきっかけで、バンドをやって売れてやろうというのが一番最初。

平部雅洋(reGretGirl)

ムツムロ もともとその家系的にもいろいろな音楽が近いところにあったから、バンドっていうものにしがらみを感じてないのかもね。

平部 それこそ吹奏楽をやってたりだとか、クラシックを聴いたりとかもしてたし。

ムツムロ 面白い。平部的に何をやってる瞬間が一番楽しい? 音楽やってる上で。俺はなんか詞を書くときが一番楽しいんだけど。

平部 僕は結構、詞は書くの大変やねん。楽しいもあるときはあるけど、基本的に苦しい。だから歌詞ができあがるのはめっちゃ遅い。僕はだから曲を作ったときが一番楽しいかも。メロディとか、パソコンに向かって3人ではできない音を足していくのが楽しい。色塗ってる感じ。

ムツムロ なるほどね。僕、全部作り終わると全然聴かないんですよ。それはどう?

平部 僕、できたらめちゃめちゃ聴いてる(笑)。

ムツムロ ここだなっていうポイントが違うのかもね。なるほどなあ。だんだん見えてきた気がする、人物像が。

――だから、タイプは違うんですよね。きっと。

ムツムロ 全然違うと思う。でも不思議とシンクロしてる部分が多いんだろうな。

でらし 何かタイプが違うって言っても、本当に仲良くなれないタイプだっていう人もいるじゃないですか。そういうのとは違うんじゃないかな。やっぱりそこはどっかがちょっとかすってるから仲良くなれる。

十九川 ハンブレッダーズは育ちがいいよな。

十九川宗裕(reGretGirl)

平部 それは思う。ハンブレッダーズは育ちがいい。

ムツムロ そんなことはないよ(笑)。平部だって、カレー作れるやん。

平部 カレーは作りたいから作ってるだけや。育ちの良さちゃう(笑)。

座談会の前編はこれにて終了。このツアータイトルに込めた思い、そして2マンへの意気込みは? 後編に続く!

取材・文 / 小川智宏

【公演情報】
ハンブレッダーズ×reGretGirl『この先の人生で忘れられないツアー』

2021年
6月10日(木)【大阪】なんばHatch
6月28日(月)【東京】Zepp Tokyo
7月5日(月)【愛知】Zepp Nagoya

<全公演>
OPEN 17:30 / START 18:30
前売り 4,200円(税込み、全席指定、1Drink別)

チケット一般発売はこちら:
https://w.pia.jp/t/hambreadgirltour/

関連リンク

ハンブレッダーズ オフィシャルサイト:
http://humbreaders.com/

reGretGirl オフィシャルサイト:
https://www.regretgirl.com/

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