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中村種之助「踊りの会」、“無理をしてでも臨むべき作品”「春興鏡獅子」に初役で挑む

ナタリー

中村種之助

中村種之助「踊りの会」が、8月6・7日に東京・国立劇場 小劇場で上演される。開催に向けた種之助の取材会が、昨日6月16日に同劇場で行われた。

本公演で種之助は、「子守」と「まかしょ」、そして新歌舞伎十八番の内「春興鏡獅子」を、それぞれ初役で勤める。種之助はラインナップについて、「すべて藤間流宗家の振りで、(宗家と)ご相談して決めました」と語り、「『子守』『まかしょ』は、小さい頃から宗家のもとでお稽古をしてきた演目の1つ。本興行ではなかなかかからない演目ではありますが、組み合わせとしても面白くもあるかなと思い選びました」と話す。

また「春興鏡獅子」を「歌舞伎役者であれば、みんなやりたい演目」と表現し、「(尾上)右近さんや(中村)鷹之資さんら同世代が舞っていたのを観て、これだけ『鏡獅子』を踊れる人がいるのだから、僕がやることはないと思っていました。でも、1人で『踊りの会』をすることになったとき、無理をしてでも臨むべき作品に臨まなくてはいけないと思い、『鏡獅子』という大作を選びました」と上演に至った経緯を述べる。

また「子守」と「まかしょ」は、過去に市川猿之助から勧められた作品でもあると明かす。「ずいぶん前のことですが、猿之助のお兄さんの『浮世風呂』という作品に出させていただいたときに、『こもり』と『まかしょ』をやったらいいんじゃない?と。お兄さんの中で、僕が立役と女形を両方やっているという認識があったことがうれしかった。ご本人も覚えていらっしゃらないとは思うのですが、会が終わったら報告しつつ、お勧めしてくださった理由を聞いてみたいですね」と言葉に力を込めた。

種之助が、小姓弥生後に獅子の精に扮する「春興鏡獅子」には、坂東彦三郎の息子・坂東亀三郎、藤間勘十郎の息子・藤間康詞が胡蝶の精役として登場する。本作にかける思いを「これまで何度もたくさんの先輩方が勤められてきて、たくさんのお客様の目に焼き付いている。(その先輩の姿を)追いかけるので、今は精一杯です。真摯に向き合いたい」と気合十分な様子を見せた。

チケット販売は6月29日10:00にスタート。

中村種之助「踊りの会」

2021年8月6日(金)・7日(土)
東京都 国立劇場 小劇場

一、「子守」「まかしょ」

出演:中村種之助

二、新歌舞伎十八番の内「春興鏡獅子」

出演

小姓弥生後に獅子の精:中村種之助
胡蝶の精:坂東亀三郎
胡蝶の精:藤間康詞

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