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水先案内人のおすすめ

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山内宏泰

ライター

第八次椿会 ツバキカイ 8 このあたらしい世界 杉戸洋、中村竜治、Nerhol、ミヤギフトシ、宮永愛子、目[mé]

コロナ禍によって、この世がまったく不確かなものになってしまったのは、誰しも感じているところ。かくなるうえは未来へ目を向け、新しい世界を皆が創造していかねばならない。その実践例として、6組のアーティストが「これから」を考えるよすがとなる作品の展示をおこなっている。 出展メンバーは杉戸洋、中村竜治、Nerhol、ミヤギフトシ、宮永愛子、目[mé]。各自はまず、資生堂が過去に収蔵してきたアートから「これぞ」というものを選び、その作品と自作を併せて展示することとなっている。 会場に集まった作品群は、用いるメディアも手法もモチーフもバラバラではあるけれど、空間全体は驚くほどまとまりあるものとして感じられるから不思議だ。展示構成の妙か、または「あたらしい世界」というテーマ設定が誰にとっても切実なものであるゆえか。 作品の中では、目[mé]がさりげなく会場内に置いた、ただの小さい石にしか見えない物体が印象的だ。キャプション板から素材の表記を読み取るかぎり、これは単にどこかで拾ってきたものではなく、イチからつくられたもののようだけど、はて石ころをつくるとはいったいどういうことなのか。 アーティストたちが「世界のいま」と真剣に向き合った成果を、たっぷりと観られるのはうれしいかぎり。

21/7/7(水)

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