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水先案内人のおすすめ

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新進女優や新たな才能にフォーカスした作品を中心に紹介

イソガイマサト

フリーライター

よこがお

犯罪の加害者の家族、親族はいったいどうなってしまうのか? 大きな事件が起きる度にその人たちが辿る不当な運命を思い浮かべ、胸が苦しくなったが、『淵に立つ』の深田晃司監督はその理不尽な社会の構造を独自の語り口でしっかりと炙り出した。 看護師の市子は妹の息子が訪問看護先の次女を誘拐したために、それまで築き上げてきたすべてのものを失うことに……。その人自身は何も悪いことをしていないのに、社会から制裁を受け、普通の生活すらできなくなる不条理。深田監督はそこに対する疑問や不信感を現在と過去を交錯させる入れ子構造で視覚化=具現化し、観る者を当時者と同じ気持ちに。 筒井真理子がどんどん追い込まれていく市子の見た目の変貌、心のざわめきと苦悩を生々しく体現していて、自分がその立場になったらどうするのか?を観る者ひとりひとりに考えさせる。

19/7/26(金)

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