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映画史・映画芸術の視点で新作・上映特集・映画展をご紹介

岡田 秀則

1968年生まれ、国立映画アーカイブ主任研究員

映画のまち調布シネマフェスティバル2020 『羅生門』展示

映画美術という仕事がある。撮影用セットなどの設計と制作を受け持つだけではない。映画に映っているものは、俳優とロケーションの風景以外ほぼすべて美術の仕事だともよく言われる。映画作りには欠かせない仕事だが、撮影が終わるとせっかく組んだセットもすべて解体される。何ともはかないものだが、作品世界が貧しいものと思われてはいけないから、スタッフは決して手を抜くことはできない。 さて、黒澤明の傑作にして、日本映画の美を世界に知らしめるきっかけになった1950年の映画『羅生門』。豪雨の中、三人の男が森の中で起きた一つの殺人事件を語り合う、あの映画の象徴である半ば崩れた門を、美術監督たちの集まりである日本映画・テレビ美術監督協会が再現するという。10分の1のミニチュアだが、元が巨大なオープンセットだから、幅は3mほど、高さも2.4mとなれば相当な迫力だ。 『羅生門』のセットはいまや図面や資料がほとんど残っていないから、このプロジェクトも、映画作品そのものを徹底的に分析して新たに図面を起こし、そこから作り上げてゆくという難事業だ。二つの撮影所を持つ映画の街、調布市の『映画のまち調布 シネマフェスティバル2020』の一環として公開されるというが、2月29日から3月8日までと展示期間は決して長くはないので、ご注意を。

20/2/28(金)

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