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「クラシックソムリエ検定」編集長にしてピアノのスペシャリスト

高坂 はる香

音楽ライター

ルドルフ・ブッフビンダー ピアノリサイタル

ブッフビンダーの演奏は、穏やかで正統派なのに、聴いていると、心の奥底で静かな興奮が沸き起こってきます。前回の来日リサイタルで弾いてくれたシューベルトの最後のピアノソナタは、それはもう平和で、深い森の中で静かな湖を眺めているような気持ちになりました。すっと自然に心に染み込んで、うれし涙のようなものがこぼれてくるのです。こういう演奏はなかなかありません。   ウィーン育ち、現在72歳と円熟期を迎えたブッフビンダーが今回演奏するのは、得意とするベートーヴェンのピアノソナタ。しかも、悲愴、ワルトシュタイン、熱情という初期と中期の傑作をセレクト。ベテランのブッフビンダーが、今、あえてのこの名曲オンパレードなプログラムを組んでいるのには、きっとなにか意味があるはず…。聴いてみたら、その答えがわかるかもしれないと、今から楽しみにしています。

19/9/13(金)

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