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クラシックの一般化をライフワークとする元祖クラシックソムリエ
田中 泰
音楽ジャーナリスト
モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』~庭師は見た!~
20/9/19(土)
ミューザ川崎シンフォニーホール
この数年間の中で最も印象的な国内制作オペラはなにかといえば、井上道義の指揮と野田秀樹の演出によるモーツァルトの『フィガロの結婚〜庭師は見た!』だ。 クラシック業界内では賛否両論、様々な意見が飛び交ったこの公演の魅力は、演劇業界の演出家ならではの言葉使いの巧みさと、過去の因習にとらわれない斬新な演出だ。その原動力は、オペラ専用劇場とは使い勝手が全く違うコンサートホールでの開催だろう。舞台の幕もないような開けっぴろげの空間をどう使うのかが演出の腕の見せどころ。何も無いところから生み出される工夫こそが、これまでにない素敵な舞台につながったことは間違いない。その『フィガロの結婚〜庭師は見た!』が再演されるとなれば見逃せない!
20/9/12(土)