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植草 信和
1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)
また、あなたとブッククラブで
20/12/18(金)
ヒューマントラストシネマ有楽町
「ブッククラブ」が具体的にどのようなものかは知らないのだが、本作では4人のヒロインたちが〈読書会〉と称してワインや食事を楽しみながら互いの近況をおしゃべりする〈女子会〉のように描かれている。 その4人とは、ダイアン・キートン、ジェーン・フォンダ、キャンディス・バーゲン、メアリー・スティーンバージェン。全員がアカデミー賞またはゴールデングローブ賞を獲得している、何とも凄いメンツだ。撮影当時、彼女たちの実年齢平均は74歳! 夫に先立たれ子供たちには年寄り扱いされるダイアン(ダイアン・キートン)、複数の男性たちとの関係を楽しんでいるビビアン(ジェーン・フォンダ)、未だに離婚に苦しんでいるシャロン(キャンディス・バーゲン)、結婚生活の危機に直面しているキャロル(メアリー・スティーンバージェン)。長年の友人である4人は、ブッククラブを定期的に開催して交流を続けている。ある時、ビビアンがお題本に提案したのは世界的大ヒットの官能小説『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』。はじめは難色を示したメンバーたちも、読み進めるうちにその刺激的な内容に徐々に感化されていく。 監督は『ロング・トレイル!』の脚本家ビル・ホルダーマンの長編映画監督デビュー作。すべての女性(もちろん男性にも)にエールを送る熟年女性奮闘シネマだ。
20/12/16(水)