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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち

心が軽くなる映画とは、辛いことがあっても笑いのエッセンスを交えて語ってくれたり、困難に遭遇したり分断しても、結果、仲間と手を取り合い、希望を与えてくれてる読後感的なものが詰まっているものだと思うんです。 その全てが凝縮されている映画に出逢えてやっとレビューを書けることが嬉しくてたまらないっ。 実話からインスパイアされたというゲイの水球チームのドタバタで明るいけれど、怒りもしっかり吐き出して、好きなものだけを集めて心をカラフルにする思想が素敵。 自身もゲイというセドリック・ル・ギャロ監督の実体験から書かれた脚本は、自身が水球チーム「シャイニー・シュリンプス」に所属したお陰でゲイの友人が出来たという感謝と喜びが紡がれていて、登場人物それぞれにしっかりと光を与えている見事なキャラクター設定。 個人的には「LGBTQ+の作品にはLGBTQ+の俳優を」という考えに対しては、もちろん良いことで賛成ですが、まだ課題がある気がしていました。けれど『シャイニー・シュリンプス』は、当事者だからこそリアリティある感情の揺れを演技で見せ、観客の私たちにも伝わったんだろうと感じられる魅力を全員が持ち合わせているのです。 当人しかわからない気持ちを物語を通して世界中の人が共有する。さらに出演者自身のスター性が映画で輝き、観る人の心も照らし、偏見を減らす。それが映画であり、今後もこんな企画の試みが増えていったら良いと願うのでした。

21/6/21(月)

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