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アートのみかた
村田 真
美術ジャーナリスト
Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる
21/7/22(木)~21/10/9(土)
東京都美術館
自分に立ちふさがる「壁」を、世界につなげる「橋」に変えた表現者を紹介している。 出品は、老人ホームに入居してから故郷の風景を描き始めた東勝吉、ダム建設で水没する前に自分の村を撮りためた増山たづ子、家事の合間を縫って彫刻や絵画をつくったシルヴィア・ミニオ・パルウエルロ・保田、ナチスの強制収容所での体験から独自の彫刻を制作したズビニェク・セカル、亡命先のニューヨークで16ミリカメラを使って日常を撮り続けたジョナス・メカスの5人。 それぞれ置かれた環境も表現方法もバラバラだが、共通点があるとすれば、いずれも困難な状況の下、やむにやまれず手を動かした個人的表現であることだ。にもかかわらず、というより、それゆえに見るものの心を揺さぶるのだ。
21/8/4(水)