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落語を中心に、講談、浪曲など演芸を長く担当。著書、編著も多数。
長井 好弘
演芸ジャーナリスト、読売新聞編集委員
「真打直前 わさび・小痴楽腕試しの会」 栗好みの会
19/9/10(火)
深川江戸資料館 小劇場
今秋の寄席が熱い。落語協会、落語芸術協会の真打披露興行が、どちらも9月下席(21日〜30日)という同時期に催されるのだ。落協が上野鈴本を振り出しに、芸協は新宿末廣亭からスタートして、都内の各寄席を回る。その「大初日」である21日を目前に、両協会の新真打が競演するのだから、高座の「熱さ」は尋常ではない。落協代表は二ツ目筆頭で、近年メキメキ腕を上げてきた柳家わさび。芸協は人気ユニット「成金」の代表格であり、江戸っ子の生まれ変わりのような柳亭小痴楽。どちらも古典の本格派であり、「落語愛」の深さ、激しさも負けてはいない。披露興行の間、ずっと続く戦いの前哨戦だ。高座から飛び散る火花でやけどしないように!
19/8/2(金)