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テレビプロデューサー テレビは見ずに演劇、映画、コンサートばかり足を運んでいる
波多野 健
1954年生まれ プロデューサー(イースト・エンタテインメント)
夏への扉 ―キミのいる未来へ―
21/6/25(金)
TOHOシネマズ 日比谷
いい小説を読んで、それが映画化されると、たいがいはガッカリすることが多い。それが“特に”好きな小説の場合はなおさらだ。ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』は“特に”好きな小説で、何度も読み返している(『機動戦士ガンダム』もハインラインの影響を受けているという)。猫のピートが重要なキャストの一員で、山下達郎さんのために吉田美奈子さんが書いた『夏への扉』の中に出てくる「そしてピートと 永遠の夏への扉 開け放とう」というところではいつもグッと来てしまう。その映画化なのだが、これがいいのだ。主演の山﨑賢人さんと清原果耶さんがしっかりと演じている。最後の展開がちょっと乱暴な感じはしたが、冒頭の導入部分などは感心させられたし、全体によく構成されていると思った。猫のピート(演じたのはパスタとベーコン)もかわいい。なかなか、お薦めです。
21/6/17(木)