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水先案内人のおすすめ

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パール兄弟、作詞家、プロデューサーとして、音楽を中心に活動中

サエキけんぞう

ミュージシャン

ロケットマン

70年代にロックを聴いていた人には、想い出がムズムズするような鮮やかなメロディーの洪水がたまらないだろう。 80年代以降に生を受けたような人には、これほどのメロディーメーカーがいたのか?と新鮮に感激させられる。 『ボヘミアン・ラプソディ』で、降板した監督に代わり映画を完成させたデクスター・フレッチャーが監督といえば、そのクオリティは保証済みといっていい。 実際にレベルがメチャ高い映像であることに冒頭から満足するだろう。特にミュージカル演出の豪華さは、ヘンな比べ方になるが、『アラジン』や『メリーポピンズ』に匹敵する。つまり一級のメジャー娯楽作品である、ということ。 次に一気にマニアックな指摘になるが、ジェンダー映画である面白さが群を抜いている。エルトンはゲイなのだが、自身が製作総指揮をとっているためか、妥協のないカムアウトぶりが凄まじい!メジャー映画でここまでダイレクトにゲイを深く描いた映画は初?といえるほどの奮戦ぶり。そこがまた必見なのである。 そしてストーリーのリアルさ。ここまでしないとスターになれなかったの?と、赤裸々な魂の告白には、涙せずにはいられない。スターダムという華やかな舞台の厳しさを、今までの映画にはなかった切り込み方で、本人肝いりの独白で伝えてくれる。 ビートルズファンには、ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンの息子が音楽監督としてメッチャいい仕事をしていることも話題だろう。

19/8/23(金)

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