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春錵 かつら
映画ライタ―
ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!
20/12/18(金)
TOHOシネマズ 日比谷
29年ぶりに“あの”2人が帰って来た。待ってたよ、ビル&テッド!! 自身の落第を心配していた高校生の彼らは、いまや妻子に恵まれた立派なおっさん。とはいっても心はまだ高校生。あの頃高校生だった私も、彼らと同じスピードで29年を過ごし、やっぱりまだ心は高校生のくらいのまま。だからこそか、今作には前2作になかった哀愁もいささか漂う。 “音楽”はよく「世界共通言語」と言われるが、世界どころか「全時代共通言語」。時代を跨いだ最強メンバーによるバンド演奏が、最高に“エモい”。 かつて、2人を時間旅行に導いた男が言ったこんな言葉がある。 「一見無意味なことも、結末を見るまで分からない」 大人になっても、ダメダメでも、過去のあの頃言われた言葉が大人になれない私たちを突き動かすことってたとえある。何かを自分たちだけの力で成し遂げても成し遂げなくても、きっと想いだけは昇華するに違いない。 笑って、眩しくて、寂しくて、少し涙が出た。
20/12/17(木)