1996年に製作されたときは、手塚治虫、寺田ヒロオは亡くなっていたが、ほかのメンバーは元気だったはずだ。 その巨匠たちの若き日を、当時の若い俳優が演じている。そして25年が過ぎて、たとえば寺田ヒロオを演じた本木雅弘は大河ドラマで斎藤道三を演じるまでになっているし、当時は一般的には無名に近い阿部サダヲ、古田新太、生瀬勝久らも、いまでは誰もが知る俳優だ。 レジェンドになったマンガ家たちの若き日を描いた映画が、25年が過ぎると、現在第一線で活躍する俳優たちの若き日を見る映画になる。映画の不思議さのひとつ。 あくまでフィクションなので、細かいことは言わないが、出来事の時系列が史実通りではないことは、忘れないよう。

21/2/9(火)