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水先案内人のおすすめ

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エンタテインメント性の強い外国映画や日本映画名作上映も

植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

ブリング・ミー・ホーム 尋ね人

大ヒットドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の聡明な美しさ、『親切なクムジャさん』の強い意志を秘めた美貌が忘れられない韓国の大女優イ・ヨンエ。 本作は彼女が14年ぶりに映画出演を果たしたサスペンス映画で、49歳とは思えない若々しいイ・ヨンエを観られるだけで一見の価値があると、ファンとして言っておきたい。 看護師として働くジョンヨン(イ・ヨンエ)と夫のミョングクは、6年前に行方不明となった息子のユンスを探し続けていた。夫は捜索途中に悲劇的な事故に遭い死亡。憔悴しきった彼女の元に「ユンスに似た子を、郊外の漁村で見た」という情報が寄せられる。その情報をもとにジョンヨンは漁村へと向かった彼女の前に立ちはだかったのは、釣り場を営む怪しげな一家と地元の警察官(ユ・ジェミョン)だった。 彼女は果たして我が子を救い出すことができるのか。二児の母親でもあるイ・ヨンエの奮闘演技が素晴らしい。彼女の前に立ちはだかる警察官(ユ・ジェミョン『李泰院クラス』の敵役の老人)に、殴られても蹴られても立ち上がる姿は感動的ですらある。 本作が長編劇映画デビュー作となるキム・スンウ監督は1980年生まれ。「12年前、失踪した子供を探す親が掲げた横断幕を目撃して以来、この題材を温め続けてきた」と語る。 キム・スンウ監督が長年温めてきた重みが伝わってくる社会派サスペンス映画だ。

20/9/16(水)

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