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水先案内人のおすすめ

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エンタテインメント性の強い外国映画や日本映画名作上映も

植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

新幹線大爆破

『新幹線大爆破』(12/27、28、30、31) 新文芸坐「年忘れ! 新幹線まつり」(12/27、28、30、31)で上映 参考文献が多いので今さら書くのも気が引けるが、『新幹線大爆破』は日本よりも海外、特にフランスをはじめとするヨーロッパでのほうがよく知られている珍しい日本映画。 1975年の初夏、訪れた『新幹線大爆破』撮影中の東映大泉撮影所の中庭に作られた原寸大の東京駅プラットホームとセット内の巨大な新幹線指令室、新幹線車輌の精巧なミニチュアを見せられて仰天した記憶が、今も鮮烈だ。 当時、『タワーリング・インフェルノ』『ポセイドン・アドベンチャー』といったハリウッド製のパニック映画が日本でも大流行していた。東映社長の岡田茂がその流れを汲んで、「世間をアッと言わせるような作品を早急に考えろ」とプロデューサー連にハッパをかけたことから本作が生まれた、という背景もよく知られている。 今見直すと突っ込みどころも多い本作だが、監督の佐藤純彌さんは今年2月に逝去(86歳)。『君よ憤怒の河を渉れ』『野性の証明』『空海』『敦煌』などの大作を手掛けて“ミスター超大作”の異名をとった佐藤監督を偲んで、年末を過ごすのも一興。 増村保造監督の『動脈列島』との2本立て、というのもそそられる。

19/12/24(火)

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