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水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
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文学、美術、音楽など、映画とさまざまな構成要素に注目

高崎 俊夫

1954年生まれ フリー編集者、映画評論家

アタラント号〈4Kレストア版〉

29歳でこの世を去った夭折の天才ジャン・ヴィゴが残した唯一の長篇は、田舎町とル・アーブルを行き来する艀船アタラント号に乗り込んだ新婚夫婦の物語で、一見、感傷的なメロドラマのようだ。しかし、単調な船上生活に飽いて、妻のジュリエット(ディタ・パルロ)が気まぐれに船を降りてしまい、悲嘆に暮れた夫のジャン(ジャン・ダステ)が、水中に潜って、ジュリエットの幻影を見るシーンは名状しがたいほどの悲痛さに満ちている。明らかにイエジー・スコリモフスキーの『早春』のラスト、童貞少年がジェーン・アッシャーの看板を抱きかかえ...

18/12/25(火)

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