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水先案内人のおすすめ

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NO MUSEUM, NO LIFE.

鈴木 芳雄

編集者/美術ジャーナリスト

エミリー・メイ・スミス「Avalon」

アングルの名作《グランド・オダリスク》って知ってるでしょ?全裸の女性が背中を向けて、でも顔はこちらを向いている。この女性はイスラム王室の後宮で使える家内奴隷だそうです。足の裏とか見ると確かにあまり歩いていない感じ。こんな裸の絵なのに美術の教科書にもよく載ってますね。ルーヴル美術館にあるし。で、1本の箒がその女性のポーズをしていたら、どう思う? アメリカ人画家エミリー・メイ・スミスの《Gleaner Odalisque》という絵です。Gleanerは落ち穂を拾う人という意味。もちろん、cleanerと掛けているのでしょう。箒は昔からの女性—―主婦でも家政婦でも―の労働を意味します。そうか、労働の種類としては対極かもです。そんなことを考えながら見る(読む)絵です。

19/9/13(金)

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