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Tak
美術ブロガー
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる
20/6/9(火)~20/9/27(日)
東京都現代美術館
銀座の並木通りにあるルイ・ヴィトンのショーウインドウで、オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson 1967年~)の作品を目にしたのが2006年のこと。“EYE SEE YOU"と題された瞳の形をしたライトは、夜になると暗闇から神秘的なイエローの光を放つと同時にウィンドウ越しに人々が覗き込む姿を映し出す鏡にもなっていました。銀座店だけでなく世界中のヴィトンの店舗にこの“EYE SEE YOU"が展示されたのです。見るだけでなく、「見ている自分をさらに見るという二重の体験が楽しめる」アート作品でした。強烈な光に初めは惹かれます。しばらくするとこれだけ普遍的でどの国や地域でも受け入れられる他に類をみない作品であることに、ひたすら感心してしまいます。そう、彼の作品には言葉は不要なのです。世界各国で毎年のように展覧会が開催されている、現在最も注目を集めるアーティストの日本で10年ぶりとなる回顧展。自然環境が世界的に問題とされている今、あらためて彼の作品に目が注がれています。「ピーター・ドイグ展」と共に、同時代を生きる地球人として必ず観ておきたい(体験しておきたい)展覧会が「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」です。2017年にソウルのサムスン美術館Leeumで観て以来となるエリアソン展、個人的にも非常に楽しみにしています。
20/6/8(月)