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ホラー、ミステリー、トンデモ映画が大好物

春錵 かつら

映画ライタ―

82年生まれ、キム・ジヨン

世界中で「#MeToo」が拡大する中、フェミニズムに続き韓国文学が元気だ。本作は韓国でミリオンセラーとなり、日本でも話題を呼んでいる小説の映画化。描かれるのは様々な女性差別に耐え忍び、知らずのうちにストレスを重ねてきたひとりの女性の物語だ。 突如、他人が乗り移ったようになる妻。話だけ聞けばオカルトめいているが、そもそも人の脳や心は未だにオカルトの領域だ。心の傷や抑圧がもたらす不具合を、人類はなお予測できない。 本作を鑑賞したのが女性なら、劇中で描かれる同じような「当たり前の女性差別」を少なからず経験しているはずだ。かつて甲子園のベンチに女子は入れなかったし、昔は富士山にだって女性は入れなかった。相撲に歌舞伎に、未だに女人禁制の文化は日本にも多く残る。それどころか、「女の子はピンク」「痴漢されるような格好してるから」「女性社員ならお茶汲みは当たり前」「主婦は気楽でいいよな」……女性への差別はまるで呼吸するかのように「日常」に擬態する。観客は第三者の視点となることで改めてその気持ち悪さに気づく。既視感と共に。 「これは“どこか”にいる、“いつか”の、“わたし”の物語だ」──世界中にキム・ジヨンがいる。それはつまり「わたし」であり「あなた」だ。

20/10/5(月)

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