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水先案内人のおすすめ

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現代の名人芸を追い続ける

山本 益博

1948年生まれ 料理評論家、落語評論家、プロデューサー

馬石『お富与三郎』全七回通し 3

3月に隅田川馬石の大師匠である十代目金原亭馬生がかつて東横落語会の高座で演じた落語のCDブックが小学館から出る。 私は馬生師匠に個人的にお世話になり、「酒のつまみ噺」と題した馬生語録を大切に持っているのだが、その中に 「船徳のような派手な噺もあれば、もうひとつのお初徳兵衛のような地味だけれども、いい噺がある。船徳がちょき舟の噺とすると、お初徳兵衛は屋形船の噺でしょうね。お初徳兵衛やお富与三郎のような、派手さはないがいい噺は誰かが残しておきゃなかいけません」 という話が出てくる。 東横落語会の落語集成CDブックに、もちろん『お初徳兵衛』も『お富与三郎』も収められている。 五街道雲助を経て孫弟子の隅田川馬石に伝えられた『お富与三郎』、それを通しで聴けると言う絶好の機会である。

21/1/29(金)

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