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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

精神0

想田和弘監督の新作ドキュメンタリーだ。コロナ禍で映画館が休館に追い込まれる厳しい状況下、「仮設の映画館」という製作・配給・興行による新しい試みで配信公開されたのち、いよいよ6月6日より劇場公開される。12年前の『精神』では岡山の精神診療所を舞台に患者さんたちの姿を描いたが、今回はそこで働く山本昌知医師が82歳を迎えて引退を決めた姿に焦点を当てる。患者さんに頼られ慕われてきた山本医師だが、監督が「夫婦についての作品になっていった」と語るように、映画はしだいに山本医師と認知症を患う妻の日常が主軸になっていく。例えば、ラストのふたりで墓参りに行くシーンのように、老夫婦の何気ない気遣いに、長年連れ添ってきたふたりの信頼と慈愛の情感が滲み出ていて心に響く。まさに老夫婦の愛情物語として秀逸である。

20/6/7(日)

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