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水先案内人のおすすめ

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演劇鑑賞年間300本、記者歴40年のベテラン

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

M&Oplaysプロデュース『白昼夢』

赤堀雅秋・作・演出の『白昼夢』には大いに期待したい。1年ぶりの新作。恐らく練りに練った仕上げだろう。まず、集めた俳優がいい。風間杜夫、荒川良々、三宅弘城、吉岡里帆、加えて赤堀自身の計5人のみ。言ってみれば、とんがった個性を持つ舞台の実力派たちだ。次に物語の人間関係。風間が主人公である高橋家の家主・清。妻を亡くしている初老か。息子がふたりいる。やっかいなのは次男の薫。荒川が扮する。引きこもり、家庭内暴力。限界に近い父を心配する長男の治が三宅。シリアスな家庭劇のように思えるが、赤堀は喜劇のつもりだという。2019年に観た赤堀の『神の子』は秀作だった。濃密な空間で丁々発止とやり合う5人。身に詰まされるだろうが、やがて哀しき笑い声と、いくのかしらん?

21/3/15(月)

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